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管理会社とのトラブル【チェックは重要!未然に防ぐにはどうしたらいい?】

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あなたは収益マンションを管理会社に預けていますか?管理会社に預けている場合、管理会社と大家さんの連携が取れていないと、トラブルが起こります。賃貸管理業界は、40年程度と歴史が浅く、ノウハウが確立されていないのが現状です。

実態を把握したうえで、自分の賃貸経営に適した事業者を選びましょう。また、任せておくだけでなく、蜜にコミュニケーションをとり、うまく付き合っていく必要があります。

入居者と管理会社のトラブルは以下の記事をご覧ください。

1. 管理会社とのトラブル事例

管理会社とのトラブル【未然に防ぐにはどうしたらいい?】
管理会社とのトラブルの原因は、管理会社の質に問題がある場合があります。掃除が行き届いていない場合、クレーム対応が悪く入居者とのトラブルが頻繁に起こる場合は、黄色信号。管理体制を再度確認すべきです。

こんな事例がよくあります。

① 外国人は入居させたくないと伝えたのに、実際は入居していた

地方へ転勤になったため住んでいた分譲マンション(3LDK)を賃貸に出し、入居者募集、管理を不動産会社に頼んだ。風俗関係、外国人には貸したくない旨話しておいた。契約したのは法人絵で、保証人は法人の社員、入居者本人。入居者は1名とのことだったが、実際は複数の外国人が住んでいた。

② 植栽がなくなっていた

マンションの共用部分の手入れは、通常管理会社に任せていた。ある日、物件の植栽の様子見にいったら、除草剤を撒かれてしまい、何もなくなっていた。管理会社は悪びれもせず、すっきりしたと話していた。

③ 保証会社に入っていなかった

個人契約の場合は、保証会社に加入必須と管理会社に頼んでおいたのに、実際は入っていなかった。契約初回月のみキャンペーンとして大家が支払うことになっていた。保証会社に確認したら、加入していないとの回答が来た。

④ 勝手に広告料を引かれていた

広告料は1度だけ支払うことを了承したが、オーナー送金明細書をみたら、その後の契約時も広告料が相殺されていた。

⑤ サブリース契約で家賃を下げる可能性を説明されていなかった。

サブリース契約は、借り上げるという保証はあるが、契約時の家賃の額面を保証するものではなく、「賃料の見直しがある」「賃料の見直しが成立しなければ契約は解除できる」という内容を説明されていなかった。

トラブルは、リスク回避の手立てがされていなかった、費用が予想以上に高額になってしまったというものに加えて、管理会社の怠惰が原因のトラブルも多いようです。管理会社とのコミュニケーション不足が誘引する場合が多くあります。納得ゆくまで話し合う、普段から顔見知りになっておくなどすると、管理会社にもよい緊張感が生まれ、うまくゆきます。

2. トラブル回避のため、管理会社をチェック

管理会社とのトラブル【未然に防ぐにはどうしたらいい?】
自分に合った管理会社を選ぶために、管理会社をチェックすることが必要です。企業の性質、担当者の資質、客付けする力、リフォームする際の提案力、トラブルの解決力の5つの側面をチェックしましょう。

こちらでも管理会社のチェックが可能です。ぜひご覧ください。

<企業の性質について>

基本的なことですが、企業が宅建業の免許を取得しているかどうか、仲介業専門なのか、管理業も行っているかを確認します。管理業兼任の仲介会社は、管理業務の力の入れ具合が、企業により異なりますのでチェックしましょう。

管理業者が 定休日の時に、大家さんがサポートする事もあるかもしれません。定休日の確認は必要です。週末不在のことが多い大家さんなら、土日祝日に営業をしている企業を選ぶべきです。

また、企業が対応履歴を残し、情報を組織で共有できている、送金金額に誤りがなく、支払期日に家賃が振り込まれているかも確認しましょう。

<担当者の資質>

組織の体質を確認したら、担当者の見極めを行います。電話やメールの折り返しにスピード感があるかどうかのチェックを。折り返しが遅い場合は、1人が担当する件数が、過度に多く、手が回らないことを疑いましょう。

担当者が、不動産経営管理士や宅地建物取引士資格を持っているかも大事な確認事項です。情報収集に意欲的で、顧客志向の提案ができる担当者なら、信頼ができるでしょう。

<リーシング力と入居促進力>

次に、募集方法や募集のしくみ、営業手法、提案力を確認します。

空室情報は、オープンにしているかを確認します。人気物件の空室情報をほかの店舗に知らせないで情報を自社だけで保持して、レインズやポータルサイトに掲載しない企業があります。情報がオープンにならないと、客付けに時間がかかってしまいます。このような管理会社は選ばない方が賢明です。退去受け付けした時点ですぐに募集の用意をしてくれる企業を選びましょう。

ライバル物件や新築物件の情報、地域の動向をよく知っている企業は、おすすめです。地域密着のエリアマーケティングを行っている証拠です。このような企業で行う賃料設定は、信頼できます。

<リフォームする際の提案力>

リフォーム提案は企業の管理力が問われる部分です。とくに、繁忙期は入居可能日が1日でも送れると顧客を逃してしまう場合が多くあります。退去後1週間でリフォーム提案から施工完了までできる企業に頼みましょう。

リフォームの内容は、管理会社によって、ばらつきがある部分です。入居者ターゲットに合った設備の提案ができているか、その地域で人気の設備は何か把握しているかは、客付けをするにあたって大事な部分です。適正な価格で必要な部分だけを提案できる企業は、管理を依頼に値します。

< リスクマネジメントができる企業か>

リスクマネジメントができる不動産会社は、不動産管理の素人である大家にとって、大事な存在です。滞納督促や高齢の入居者に対するノウハウを持っている、相続争いなどのトラブルを解決できる体制を持っているなどのリスク対応ができる企業を選びましょう。

保証会社や火災保険会社を上手に活用しているかどうかも管理の決め手となります。これらの契約内容によって、滞納リスクや原状回復費用の大家負担額を減らすことができます。法律改正などに素早く対応できるかどうかも重要なポイントです。近年、民法改正が行われ、間違うと大家に不利になる事項があるので、アドバイスしてくれる管理会社を探すべきです。

<資産運用の提案ができるか>

大家にとって、マンション経営は資産の運用です。管理会社はコンサルタントの役割も担っています。望ましいのは、資産税、相続税に強い税理士、会計士と連携していることです。節税のプランや効果的な大規模修繕の提案ができる管理会社は信頼できます。 既存顧客との関係を維持していくマーケティング活動ができる管理会社が理想的です。

3. 管理会社とうまく付き合うための注意点

管理会社とのトラブル【未然に防ぐにはどうしたらいい?】
管理会社の特徴を把握することは、大事なことです。管理会社の種類を知ることによって、自分が力を入れたい部分に重点を置いている管理会社がどれなのかが分かります。

下記の記事もご覧ください。

<仲介業者から派生した管理会社>

不動産仲介業者が、仲介業を兼ねて賃貸管理業を始めるパターンです。仲介業は成功報酬型です。売り上げが多いときもあれば、少ないときもあります。景気などの外的要因に左右されやすく、業績が一定ではありません。いっぽう、管理業は「管理料は毎月家賃の5%」のように、固定収入が見込めます。両方行うことで、経営が安定し業績も伸ばせます。

会社の中に管理部門を作る、管理専門の別会社を持っている、などのケースもありますが、仲介が主業の場合は、管理業務の質が高くない場合があります。

不動産会社は、売買メイン、賃貸メインとそれぞれ特徴があります。客付けに不安がある大家さんは、賃貸メインの会社を、投資物件の最新情報を得たい大家さんは売買メインの会社に任せることをお勧めします。

<メーカー系の管理会社>

アパートやマンションなどの建物の企画や建築を行うメーカーが管理会社も兼ねている場合です。
メーカー系管理会社の場合は、ほとんどの会社が、サブリース会社の子会社です。自社で建設した賃貸住宅は、子会社のサブリース会社により一括借上げされます。孫会社の管理会社は、サブリースから管理業務を請け負います。

自社物件の管理のみを行うため、修繕などのノウハウを熟知しています。客付けに不安がない立地である場合、管理にあまり手をかけられない大家さんの場合は、大きなメリットがあります。一切を任せるため、管理料や修繕費など、先方の言いなりになりやすいというデメリットもあります。

<コンサルティング系の管理会社>

コンサルティング会社は、不動産の有効活用を行う企画系、資産管理を行うアセット系のほか、相続コンサル、資産コンサルなどのっ種類があります。

業務の一部として不動産の活用が入ってくるケースが多いため、アフターフォローのための管理部門があります。管理業はメイン業務ではありませんので、外注することが多いようです。

<ビルメンテナンス系の管理会社>

この管理会社は、独立した管理専門の会社です。毎月固定で入ってくる管理費と、退去や修繕の際の工事費が収入源です。建物や設備のメンテナンスだけでなく、緊急時の対応も可能です。24時間、自社で対応できるのは、ビルメンテナンス系の管理会社だけです。また、耐用年数を超えたRC物件で起こりがちな、躯体部分の修理など、ビルメンテナンス系の管理会社しか対応できないものがあります。

ビルメンテナンス系の管理会社は、どこにも属さないので、中立・公平です。しかし、保守的傾向になりがちであること、客付けや賃貸市場の動向などの最新情報に疎いことなどのデメリットもあります。

大家さんが手に負えない分野の対応が得意な会社なので、特徴を理解して付き合えば、メリットが多くなります。しかし、ほかの系列の管理会社が再委託しているケースも多くあります。

管理会社の特徴が分かったら、実際に訪問してじっくり話し合いましょう。管理委託後も頻繁に情報交換をし、現在物件がどういう状況なのかを聞き、自分がどうしたいかを伝えることを欠かさないようにすることが大切です。

4. まとめ

管理会社とのトラブル【未然に防ぐにはどうしたらいい?】
マンション経営は、管理会社に頼んだから、後は安心、というわけにはいきません。賃貸管理業界は、未成熟の段階です。法整備もなく、賃貸住宅管理業者登録制度など、業界統一のルール整備もようやく始まったばかりです。

大家さんはリーダーシップをとって、管理会社が積極的に仕事をしてくれるように、かじ取りをすべきです。

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