家賃収入で生活することは、不動産投資初心者にとって憧れです。では、実際にはどうすればいいのでしょうか。家賃収入を得る方法をお教えします。
1.物件の探し方
物件探しのポイント4つと、利回りのよい優良な物件を見つけるコツを3つ紹介します。
1-1. 収益物件検索サイトで物件をチェックする
初心者の人は、はじめに「楽待」「健美家」などの収益物件に特化したサイトを見てみましょう。サイトを閲覧すると、地域の相場や築年数による利回りの違いなどが分かってきます。まずは、たくさんの物件を閲覧することが大切です。
物件情報を見慣れてきたら、今度は、物件の詳細を確認します。所有権が借地権の物件や耐用年数を経過した物件、再建築不可の物件は、相場よりも安くなっています。初心者にはそのような物件はお勧めしません。
収益物件検索サイトに掲載されているものは、掘り出し物はほとんどありません。掘り出し物は、ネット上に出回る前に買い付けが入ってしまいます。また、利益率が良いからと言って、空室が多くては意味がありません。入居者のニーズを考えた物件を選ぶべきです。
1-2. 一般物件検索サイトで収益物件を探す
SUUMOやHOME'Sなどの一般の人が住宅を探すためのサイトで、収益物件が探せます。初心者が多額のローンを組むのはリスクが高すぎます。練習感覚で安い物件を購入するほうがよいでしょう。
お勧めは木造の中古の一戸建てです。木造ならば、リフォームが容易にできますし、一戸建てならば、共用部分のメンテナンスがありません。庭は入居者が手入れしてくれます。築年数の経過した一戸建てならば、1,000万円以下で購入できますので、現金での投資も可能ですし、利回りも高くなります。
中古一戸建てで築年数の古いものは、一般サイトの「土地」のカテゴリーで探します。検索すると「古家付き」という物件が一覧に出てくることがしばしば。これは、住宅を解体して更地にし、新築住宅を建てる人のために販売されているのです。
耐用年数が過ぎて、住宅の価値がゼロになることは、住宅が使えないことではありません。リフォームを行えば、十分に賃貸できる価値のあるものがたくさんありますので、初心者はこのような物件に投資することをお勧めします。
購入した物件を担保にして、次の投資物件購入のための融資を受けることができます。サラリーマンならば、給与所得に家賃収入を合算して所得を見てもらえます。そのため、多額の融資を受けられる可能性が高いでしょう。
1-3. 不動産会社に行って情報収集をする
購入する物件が決まったら、不動産会社を訪問してみましょう。同じような物件が売られていないか、インターネットに掲載されていない、掘り出し物の物件がないかを確認します。
また、その物件が、いくらの家賃なら借り手がいるのか、家賃相場も調べます。仲介会社の営業マンは、入居者と直接会っているので、入居者が何を求めているのかを詳しく知っています。ヒアリングしておけば、どんなリフォームをしたらよいかの答えを与えてくれるでしょう。
何度か不動産会社を訪問していると、次第に「馴染み客」になり、相手も、色々な情報を与えてくれます。定期的に訪問して、色々な情報を得るとともに、客付けしてもらえるよう、アピールをしましょう。
2.投資物件購入に必要な経費は?
物件購入費以外に、必要な経費には、次のようなものがあります。
2-1. 物件購入でかかる費用
・印紙税 売買契約書に貼る印紙代のことです。
・仲介手数料 仲介業者に支払う手数料。400万円を超える物件の場合「物件価格の3%+6万円」が上限。消費税がかかります。
・不動産取得税 不動産を取得した際に1度だけ支払う税金です。
・固定資産税 不動産に毎年かかる税金のことです。
・都市計画税 都市計画法で定められた市街化区域の不動産にかかる税金です。
・管理費 建物の維持管理費。浄化槽などがあると市や管理組合に支払うこともあります。
・登記費用 登録免許税や司法書士費用などで30万円ほどかかります。
2-2. 物件購入でかかる費用
賃貸に出すときには、以下のような費用がかかります。
・広告費 賃貸募集の広告を打ってもらう費用。だいたい家賃の1~3カ月分。
・管理委託費 業者に管理を任せる場合は、家賃の3~5%ほど。
・メンテナンス費
2-3. 確定申告をする
日頃からきちんと帳簿をつけ、確定申告をすることが必要です。申告は、日頃から収支をきちんと管理しておけば、自分ですることができます。専用の管理ソフトも販売されていますので、自分に合ったものを選びましょう。
物件が増えてくれば、税理士に頼むのも1つの方法です。しかし、最初は収支状況を把握するためにも、自力で申告することをオススメします。
3.家賃収入を得るためには
3-1. 出口戦略を考える
自分が目を付けている物件が、5年後、10年後に、いくらで売却できるかどうかも調べておきましょう。
先に述べた、耐用年数を過ぎた木造一戸建てならば、大幅なリフォームを行っていない限り、土地の値段だけでの金額で売却されることが予想されます。
また、築15年程度の木造一戸建なら、10年後に売却をすると、耐用年数が過ぎてしまうので、売値が5年後に売却をするよりも、大幅に下がることが予想されますので注意が必要です。
購入する際には、キャッシュフローをきちんと把握し、「売り時」も視野に入れて物件を選び、それに見合ったリフォームを行うことが大切です。そのためには、不動産会社に行って、売値のリサーチもしておくべきです。
3-2. 必要以上にリフォームをしない
リフォームは、高額の費用がかかるので、利回りに大きく影響します。そのため、必要最低限に行うべきです。不動産会社に行って、担当者と打ち合わせを行いましょう。現在ニーズのあるリフォームはどんなものか、をよく聞いて、優先順位を決めたうえで、退去時に原状回復のリフォームを行います。
共用部分のリフォームも大切です。外壁や屋根にヒビが入っている、屋上の防水が劣化しているなどは、雨漏りの原因となりますので、優先順位を高めにします。階段の塗膜が剥がれている、コンクリートが真っ黒に汚れているなどは、改善するようにしましょう。基準にするのは、清潔感があるかどうか。自分の好みや主観に偏らないリフォームをすべきです。
4.まとめ
不動産投資を成功させるためには、リサーチが大切です。
インターネットサイトでは、与えられた情報を閲覧するだけでなく、統計などから分析することも時には必要となります。投資は、購入するだけでなく、売却までトータルで収益を考えます。一見ギャンブル性が高いように見えますが、コツコツと努力することが、不動産投資の成功の鍵です。