不動産投資のスタイルとして、ワンルームで新入生や新社会人をターゲットにする場合があります。大学が近いと入居者のほとんどが学生というケースもあるでしょう。
しかし、不動産投資でワンルームを狙うにはその特徴を抑えておく必要があります。本記事では、学生や新社会人向けの物件の賃貸事情を解説します。
新入生・新社会人向けの物件とは
大学付近の物件なら毎年新しい学生が引っ越してくるため、賃貸物件の需要が高く、不動産投資しやすいと判断できます。
学生であればワンルームや1DKなどのそれほど大きくない物件が好まれます。新社会人でも、ワンルームやそれほど大きくない賃貸物件が好まれるでしょう。もし大企業が付近にあるならば、毎年新社会人が入社するので、一定の需要があります。
ワンルームに投資するメリット
次に、ワンルームマンションやアパートに投資をするメリットについて見ていきましょう。
入居時期が分かりやすい
所有する不動産物件が大学や学生が多い街にあると、毎年入居する時期が分かりやすいというメリットがあります。新しく入学してきた学生は4年間は大学に通うことになりますので、卒業までは引っ越ししないと予想できるからです。社会人であれば、転勤や配属が変更にならない限り同じ部屋に入居するでしょう。
毎年3月頃には、新しく入学してくる学生や社会人がいるので、春の段階では入居希望者が増えるという一定のニーズもあります。このように、大学や大企業が近くにある不動産ですと、入居時期を予測しやすいということがメリットになります。
滞納の危険性が低い
学生の場合には、滞納の危険性が少ないこともメリットです。大学生の場合には、親が仕送りをしていることが多いため、家賃を滞納するといったトラブルも少ないことでしょう。
新社会人であれば、企業に就職をして固定の給料がもらえています。研修なども多くなり、大きな金額の買い物をすることも少ないでしょう。こちらも滞納の危険性はそれほど高くありません。
ワンルームに投資するデメリット
続いて、ワンルームに不動産投資するデメリットもご紹介します。
3月までに空室を埋める必要性がある
新入生や新社会人をターゲットとした物件の場合は、3月までに空室を埋める必要があります。入学や卒業シーズンには入居者の出入りがありますが、それ以外のシーズンでは入居者を確保するのが難しくなります。春のシーズンを逃すと1年間入居者が見つからないことも考えられるのです。
新社会人向けの物件では、転勤などで入ってくる人がいる可能性はあります。しかし大学生をターゲットにしているなら、春の時期を逃すと長期間空室になるリスクがあるのです。
騒音問題
初めて一人暮らしを始めた大学生の場合には、騒音トラブルが起こりやすいというリスクがあります。友人を集めて遊びたい年頃ですので、同じアパートや近隣住民からクレームが来ることもあるでしょう。こちらも考慮しておくべき問題です。
騒音がトラブルが起きれば、管理会社から注意をしてもらうなど連携をして対策することが求められます。
大学が移転する可能性
新入生を主なターゲットにしている場合、大学が移転するリスクがあります。大学によっては、郊外から都心へ移転したり統合したりするケースもあります。少子化が進むと学生の数も少なくなり、閉校や移転のリスクもあるのです。
入居者のほとんどが移転してしまうとなると、賃貸経営に深刻な影響を及ぼします。ワンルームで大学生だけをターゲットにしていると、移転のリスクは避けられません。
リスク管理をして不動産投資をしよう
不動産投資の前には、どのようなリスクがあるのか徹底確認する必要があります。新入生や新社会人をターゲットとした物件に投資するなら、本記事で取り上げた点を参考にしながらリスク管理をしていきましょう。