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不動産管理

家賃滞納者へ『正しく・正確に』内容証明郵便を送付する方法【テンプレ配布】

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賃貸経営をする中で家賃滞納は必ずつきまとう問題です。滞納者に電話で督促をしようにも電話に出てくれない、入居中のお部屋を訪ねても留守で話が出来ない、時間とともに滞納だけが増えていく一方、、、そんな滞納に頭を悩ませているオーナー様へ、次の一手である「内容証明郵便」の書き方をご紹介致します。

1.内容証明郵便とは?


内容証明郵便とは、「誰が、誰宛てに、いつ、どんな内容の手紙を出したのか」ということを郵便局が公的に証明してくれる郵便です。

郵便は、稀に何らかの事故によって配達されていない場合もあります。また、通常の郵便では、いつ誰にどういう内容の郵便を送ったかという事までは証明してくれませんので、「こんな内容の郵便を送った」と主張しても、「そんな内容の郵便は受け取っていない!」と言われてしまうと、普通郵便では太刀打ちできないのです。

内容証明郵便を送るときに、ご注意いただきたいのは、配達証明付きで送付する事。配達証明とは、相手に何月何日に郵便を配達したのかを、郵便の差出人に「郵便物配達証明書」というハガキで証明してくれるものなのです。

配達証明付き内容証明郵便を利用して、滞納者へ家賃滞納について、きちんと通知し督促をしたことを証拠として残すことは、後に訴訟となった場合にきちんと督促を行っていたという主張ができる有力な証拠となるのです。

2.滞納者に内容証明郵便を送る3つのメリット

Asian woman on the couch reading letter at home in the living room

メリット①:文書の送付を公的に証明できる

内容証明を郵便局に依頼する際、実は送付したい文書を3部作成する必要があります。

相手方への送付用、送る側の保存用、郵便局の保管用の3部です。
差し出した日から5年以内であれば、郵便局に保存される文書の閲覧と再度証明を受けることができますので、滞納者が送ったはずの内容証明郵便について「こんな文書を見た覚えがない」と主張してきても、郵便局に確認し、公的に証明してもらうことが出来ます。

メリット②:滞納者に心理的プレッシャーを与えられる

内容証明郵便には特別な法的効力はありません。

しかし、訴訟など法的措置の前段階として利用されることが多いので、「場合によっては訴訟も辞さない」という差出人の強い意思を伝えることが出来ます。このように滞納者に対して、心理的プレッシャーを与えることで滞納者から何らかの反応が返ってくることが期待できます。

メリット③:訴訟の際に、証拠となる

1でお伝えしたように、滞納者へ家賃滞納について、きちんと通知し督促をしたことを証拠として残すことが出来るので、訴訟の際に、家賃の支払いを催促したことや賃貸借契約解除の意思表示をしたことを証明することが出来ます。

3.内容証明郵便の具体的な活用事例


駐車場代滞納者への活用事例をご紹介します。駐車場の場合、督促のステップとしては、次のとおり。

  • 1ヶ月滞納:電話での督促や未収金通知書などによる通知
  • 2ヶ月滞納:内容証明郵便の送付(支払いの催促、賃貸借契約の解除)
  • 3ヶ月滞納:支払督促

駐車場は管理会社を通さず、オーナー様自身で管理をされていることが多く、また、保証会社も付けないことが多いため、口座からの引き落としではなく、オーナー様の口座へ振込を行う駐車場が多く存在します。

振込の場合、振り込むのを忘れていたという理由で1ヶ月滞納になることが多くあります。

1ヶ月滞納の対処方法

1ヶ月滞納になった時点で、電話での連絡と未収金通知書などにより、滞納者へ滞納していることを通知します。電話の場合、滞納者と繋がらないことも多くありますが、「◯月◯日◯時◯分に電話をしたが出なかった」や「◯月◯日◯時◯分に電話をしたが繋がらず、折り返しをいただく様留守電を残した」など、督促をした履歴として、記録を残す様にしましょう。

大概の滞納者は、電話や書面を見て、ハッとし、遅れてすいませんと連絡があり、入金があります。ずぼらな滞納者であれば、支払いを忘れていたけど、駐車場代は少額だし、また今度払えばいいやなんて考える人もいます。

2ヶ月滞納の対処方法

2ヶ月滞納になった時点で、内容証明郵便の登場です。
内容証明郵便を送り、支払の催促と賃貸借契約解除の意思、訴訟の意思を明記しましょう。悪質な滞納者でない限り、この内容の内容証明郵便が届いたら、訴訟になることを恐れて、支払いをしてきます。

悪質な滞納者であれば、まさか訴訟まではやらないだろう、と無視することもあります。

この様な場合は「支払督促」を行います。
支払督促に関しては、ここでは深く触れませんが、簡易裁判所に支払督促を申し立て、滞納者から異議申し立てがない場合は、差押えなどの強制執行を行うことが出来る制度です。

4.内容証明郵便の書き方&テンプレート

①用紙、使用する筆記用具

用紙のサイズや紙の材質に関しては、原則として自由です。一般的には、B4かA4サイズのコピー用紙を使用します。文房具店などに、内容証明専用の用紙が売っていますが、これを使用しなくても問題ありません。

文書の記載に使用する筆記用具も、ペンでも構いませんし、プリンターのトナーやインクでも構いません。ただし、郵便局で5年間保存されるので、FAX感熱紙や鉛筆などの、保存に耐えられないものは、使用することが出来ません。

②枚数

枚数に関しても、制限はありません。
複数枚の場合、ホッチキスやのりで綴じ、すべてのページとページのつなぎ目にまたがって割印をすることが決まりになっています。

③字数・行数

1行あたりの字数と1枚あたりの行数が決められています。
縦書きの場合は1パターン、横書きの場合は3パターンあります。

縦書きの場合 1行20字以内、1枚26行以内
横書きの場合 1行20字以内、1枚26行以内
1行13字以内、1枚40行以内
1行26字以内、1枚20行以内

一般的には「1行20字以内、1枚26行以内」を使用することが多いです。

④使用できる文字

使用できる文字は、ひらがな、カタカナ、漢字、数字、および一般的な記号、句読点です。英字は固有名詞(人名・地名・会社名・商品名など)のみ使用することができます。

⑤タイトル

内容証明に記載するタイトルの有無は、手続き上は全く自由です。
無くても、発送することが出来ます。
ただし、相手側に主旨がわかるように、わかりやすいタイトルを記載する方がいいと思います。

⑥差出人および受取人

差出人と受取人の住所、氏名の記載が必須と成ります。
また、記載する内容は、封筒の記載と同一で無ければなりません。
差出人の氏名の横または下に押印するのは任意ですが、押印をするのが一般的です。

⑦本文

ここに一番伝えたい内容を記載します。
賃貸借契約の滞納について記載する際に注意すべき点は以下となります。

賃貸借契約について

誰と誰とがどの物件について契約をしているかを明示する必要があります。契約日や賃料の金額についても記載しましょう。
どの賃貸借契約かが特定されていないと、のちに紛争の種になってしまう恐れがあります。

支払の催促

滞納している賃料の支払いをするよう催促する旨を記載しましょう。
いつからいつまでの賃料を滞納していて、滞納額の合計がいくらなのかも記載しましょう。

解除の意思表示

オーナー様が滞納者との賃貸借契約を解除したい場合、解除の意思表示を記載すべきでしょう。

賃貸借契約を解除するには「当事者間の信頼関係が破壊された」といえることが必要となりますので、少なくとも2〜3ヶ月程度の家賃滞納をしている事実が必要となります。

支払いの催促と賃貸借契約の解除について、テンプレートを用意しましたので、ご活用ください。
» 内容証明郵便のテンプレートをダウンロードする(こちら準備中です)

⑧送り方

内容証明は郵便局の窓口で手続きをして出す方法と、インターネットを利用して出す方法の2種類があります。

郵便局へ行く場合

持参するものは、次のとおり。

  • 相手方に発送する手紙
  • 発送する手紙と同一の文書2通
  • 差出人および受取人の住所氏名を記載した封筒
  • 郵送費用
  • 印鑑(訂正を行う場合に必要)

内容証明郵便は特定の郵便局のみでしか取り扱いが出来ません。周辺の郵便局で内容証明郵便の取り扱いがある郵便局をあらかじめ調べておく必要があります。

インターネットを利用する場合

郵便局で郵送をすることを想定してご説明をしてきましたが、「電子内容証明サービス」を利用して、24時間インターネットで差し出しが出来ます。
電子内容証明サービスのサイトのURLを下記に記載しておりますので、ホームページをご確認ください。
電子内容証明サービス

よくある疑問①:滞納者へ内容証明郵便を送ると家賃は支払って貰えるのか?


2でご説明したような効果がありますので、内容証明郵便を送ると、滞納者が家賃を支払ってくるケースが多いと言えます。

しかし、悪質な滞納者や支払いが困難な滞納者であれば、支払いがされないこともあります。

そういう相手には、訴訟などの次の段階へ進めていかなければなりません。
連帯保証人がいる場合には連帯保証人への督促、それでも回収が出来ない場合は、訴訟を起こし、判決を得て、強制執行を行うという流れになります。

強制執行をするまでには、訴訟を起こしてから約6ヶ月ほどかかるのと、法的手続きとなりますので、弁護士に依頼する必要が出てきます。また、滞納者に回収できる財産が無い場合は回収出来ないこともありますので、回収出来ず泣き寝入りになるケースもあります。

よくある疑問②:滞納を防ぐ方法はあるのか?


滞納を防ぐには、滞納する可能性がある人と賃貸借契約を結ばないというのが一番の方法です。

ですので、賃貸借契約を結ぶ前の入居審査がとても重要になります。入居予定者と話をし、嘘を付いていないか、年収に対して賃料は相当であるかなど確認を行うことが必要です。

ただ、賃貸マンション経営を始めたばかりのオーナー様や兼業のオーナー様には入居審査に時間を取ったり、不慣れであるので難しい場合が多いと思います。

その場合は賃貸マンション管理のプロであり、何百回と審査を経験してきている管理会社にお任せするというのも一つの方法です。管理会社の中には、保証会社の審査の結果だけ管理会社自身では審査をしない会社もあります。

管理会社を選ぶときは、入居審査の仕方についてチェックすることも大事だと思います。弊社では入居審査のチェック項目を無料公開しています。お問い合わせからご連絡いただけましたら、無料送付いたします。

※入居審査の仕方チェック表の件とお伝えください。

吉久優

不動産管理会社での実務経験・管理業務で培ったノウハウと女性ならではの感性を活かし、リフォームの記事を中心に執筆。現在は1児の母として、子育てに絶賛奮闘中。子どもが産まれた事で新たな視点も加わり、毎日を楽しく快適に過ごせるヒントになる記事を執筆していきたいと考えている。ワーキングパパママ仲間も絶賛募集中です。息子ラブな私の話を聞いてください!

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