管理会社選びは、入居者だけでなく、投資家にとっても非常に重要です。
管理会社のランキングを参考にすることは、管理会社を決める際には非常に役に立つでしょう。
色々なカテゴリのランキングをここでは紹介します。
1.管理戸数ランキング
1980年に設立された公益財団法人である「不動産流通推進センター」は「不動産業統計集」を発表しています。
これを見ると管理戸数のランキングが掲載されています。
2018年のランキング結果は以下のようになりました。
1位 日本ハウズイング 441,621戸
2位 大京アステージ 427,886戸
3位 東急コミュニティ 334,172戸
4位 三菱地所コミュニティ 328,172戸
5位 長谷工コミュニティ 271,173戸
6位 大和ライフネクスト 263,064戸
7位 三井不動産レジデンシャルサービス 203,241戸
8位 合人社計画研究所 198,550戸
9位 住友不動産建設サービス 188,680戸
10位 コミュニティワン 163,637戸
11位 日本総合住生活 159,862戸
12位 野村不動産パートナーズ 154,604戸
13位 穴吹コミュニティ 106,829戸
14位 グローバルコミュニティ 89,962戸
15位 あなぶきハウジングサービス 85,397戸
平成26年から平成28年までの3年間は、今年2位の大京アステージが首位、日本ハウズイングは2位でしたが、日本ハウズイングは、平成29年から2年連続で1位となりました。
3位は平成26年から5年間、東急コミュニティとなっています。
管理戸数については大きな変動はないと判断できますが、今後、人口減少な度の理由で、賃貸市場が縮小することが予想されます。
全体的に戸数は減少するでしょう。
2.不動産売買のランキング
「不動産賃貸の仲介は強いけれど、売買は苦手」「物件管理は得意だが、仲介はいま1つ」など、不動産会社には、得手・不得手があります。
公益社団法人 不動産流通推進センター「不動産業統計集2018」によれば、不動産会社の売買仲介件数のランキングは
1位 三井のリハウス 40,658件
2位 センチュリーグループ 26,514件
3位 東急リバブル 24,410件
4位 大京グループ 9,805件
5位 野村不動産グループ 8,561件
6位 三井住友トラスト不動産 7,878件
7位 住友不動産販売 7,058件
8位 三菱UFJ不動産販売 5,759件
9位 住友林業ホームサービス 4,298件
10位 大成有楽不動産販売グループ 4,259件
11位 みずほ不動産販売 4,237件
12位 近鉄不動産 4,076件
13位 大和ハウスグループ 3,611件
14位 スターツグループ 2,412件
15位 三菱地所リアルエステート 1,162件
16位 東京建物不動産販売 908件
となっています。
1位となった「三井のリハウス」は、全国約280の店舗網を持ち、CMでのPRにも力を入れているせいか、個人客には認知度が高いようです。
3.管理会社満足度調査ランキング
スタイルアクト株式会社による「管理会社満足度調査」は、2009年から毎年実施しています。
この調査は、資格者の数・管理戸数の数等のランキング結果ではなく、入居者の声を聞くことを目的としていることが特徴です。
そのために、ランキングが入居者や大家さんが感じることに、より近いと言えます。
1と2のカテゴリは、定量的要素が高いのに比べ、このカテゴリ訳は定性的要素が強いので、年によって、ランキングの入れ替わりが1と2に比べてあると予想されます。
この調査は、
管理人
「言葉遣い」「業務遂行「対応の速さ」「ホスピタリティ」「勤務時間」
管理会社
「業務遂行」「やる気」「真面目さ」「フロント対応」「フロント提案」
コスト
「コスト」「コストパフォーマンス」
サービス・イベント
「web」「生活サービス」「イベント」
の15項目をポイント制で表示し、総合満足度を算出したときのランキングです。
詳しくは こちらを参照してください。
2018年全体総合満足度ランキング結果は次の通りです。
1位 野村不動産パートナーズ
2位 三井不動産レジデンシャルサービス
3位 住友不動産建物サービス
4位 東京建物アメニティサポート
5位 伊藤忠アーバンコミュニティ
6位 モリモトクオリティ
7位 三菱地所コミュニティ
8位 大京アステージ
9位 住商建物
10位 長谷工コミュニティ
11位 穴吹コミュニティ
12位 日本ハウズイング
13位 東急コミュニティ
14位 明和管理
15位 大和ライフネクスト
16位 双日総合管理
17位 日鉄コミュニティ
18位 近鉄住宅管理
19位 大成有楽不動産
20位 合人社計画研究所
21位 ナイスコミュニテイ
22位 レーベンコミュニティ
23位 日神管材
24位 コミュニティワン
全体総合満足度1位は、野村不動産パートナーズ(71.7ポイント)でした。
同社は、「生活サービス」「イベント」、「管理会社としての業務遂行」の項目で1位となっています。
スキル面、サービス面、両方のバランスがとれた教育を行っている表れでしょう。
2位の三井不動産レジデンシャルサービス(71.5ポイント)は、「フロント提案」「フロント対応」「管理会社の真面目さ」「管理人の勤務時間」と他項目で1位になっているのが特徴的です。
とくに、社員の人間性において好感が持てる人が多かったようです。
3位の住友不動産建物サービス(67.5ポイント)は、1位になったのは「管理人の業務遂行度」だけですが、2・3位になったのは「コストにおいて、修繕衝立金の不安なし」「フロント提案」「フロント対応」「管理会社の真面目さ」「言葉遣い」の4項目。
サービス面を意識して社員教育を行っていることが伺える結果となりました。
4.評判の高い、自分にぴったりの不動産会社を探すには
次に、ランキングを確認したら、自分に合った不動産会社を探しましょう。
まずは、自分が所有する物件(戸建て物件やマンション、別荘など)を扱っているかどうか確認します。
その不動産会社が得意とする業務は、売買の仲介なのか、アパ―トの管理なのかも一緒に探っておきましょう。
インターネットの口コミは、誰が書いているか分かりません。あてにならないときがあるので、信用するのはほどほどにしましょう。
5.まとめ
色々なランキングを参考にし、多面的に管理会社をチェックすることは、自分が希望する管理会社を選ぶのに、非常に有効です。
また、ランキングは入れ替わりがあるので、毎年チェックすべきです。
自分がお願いしている管理会社のランクが下がったら、その要因を確認し、管理会社と話し合うのもよいでしょう。
ランキングをぜひ賃貸経営に活かしてください。
不動産会社のランキングは重要な判断材料ですが、店に行って、後は任せきりではいけません。
大切なのはコミュニケーションです。
客だからといって、横柄な態度を取るのは控えましょう。
条件や要望ははっきりと提示すべきですが、本音を語れば、先方も親身になってくれるものです。
不動産会社を味方につけてこそ、満足のゆく取引ができるのです。