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防災を意識して賃貸経営【消防点検は必ず実施しよう!】 

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集合住宅での火災は、一戸建てに比べて逃げ遅れのリスクがあります。火災時の死亡原因の6割が逃げ遅れとされていることを考えると、賃貸経営においても防火対策はとても重要であるといえます。

消防設備を備え付けてない、あっても正常に機能しない、避難通路に物が置かれて避難経路を妨げているなどの問題は、大家さん自身が指導して改善するべき事項です。これから投資物件を購入する人、すでに物件を持っている大家さんは、防災について、正しい知識を持つべきです。消防点検は、消防法により定められている、賃貸経営にとって重要な作業です。万一の時に確実に設備が作動するように継続的に点検を行いましょう。

1.点検の目的は?どのくらいの期間で点検するの?

防災を意識して賃貸経営【消防点検は必ず実施しよう!】 
消防点検は、法令で定められている点検で、消防設備についてチェックをします。消防設備とは、消火器や火災報知機、消火栓、誘導灯、避難はしごなどのこと。頻繁に使用するものではないので、いざというときに正常に作動するか定期的に点検をし、維持管理する事が消防法で義務付けられています。

【1.-1】点検の目的は?

自動動火災報知設備やスプリンクラー設備などの消防用設備は、万一の火災発生時にはその機能を確実に発揮する事が強く求められます。そのために、消防点検を行い、日頃から適切な維持管理を行うことが必要です。

【1.-2】点検の種類と点検結果の報告

点検の種類と期間は、「消防法施行規則第31条の6・平成16年消防庁告示第9号」によると、次のように定められています。

点検は2種類あります。
1つ目は機器点検です。内容は

1) 自家発電設備または動力消防ポンプの正常な作動
2)消防用設備等の機器の適正な配置、損傷等の有無、または目視で判別できる事項
3)消防用設備等の機能について、目視や簡易操作により判別できる事項

を点検することです。具体的には自動火災報知設備の感知器をすべてチェックする、消火栓やスプリンクラーのポンプを起動させるなどがあります。機器点検 は6ヶ月に1回、総合点検は 1年に1回行います。

点検を行い、検査済みのシールをはるなどの所定の手続きを済ませたあと、結果を消防長または消防署長へ提出します。点検結果の報告には期間が定められています。「消防法施行規則第31条の6第3項1号,2号」によると
3)特定防火対象物 1年に1回
4)非特定防火対象物 3年に1回
のペースで行うべきとなっています。特定防火対象物とは、店舗、ホテル、病院、飲食店など不特定多数の人が出入りする建物のことを指します。非特定防火対象物とは、共同住宅や工場、事務所、倉庫、学校、駐車場などが該当します。アパートは共同住宅です。そのため、3年に1回報告しなくてはなりません。

点検結果を報告しない、虚偽の報告をしたなどの違反をすると、30万円以下の罰金又は拘留という厳しい罰則が定められています。

2.点検項目は何か

アパートを想定した点検項目は以下の通りです。規模などの条件によって追加項目がありますので、注意が必要です。

1) 消火器

消火器はおもにABCの3種類に大別されます。Aは普通火災、Bは油火災、Cは電気火災を含む万能タイプです。その場所に適切な種類または大きさの消火器が置かれているかをチェックします。動作確認を行い、必要ならば交換を行います。場合によっては中身だけ交換するときもあります。

2) 自動火災通知設備

自動火災通知設備には2種類あります。アパートの専有部分についているような天井に着けるタイプで、単体で音が鳴る住宅用のものと、感知器が熱又は煙を感知すると、建物全体にいる人に火災を知らせるために、ほかの場所にある報知器も連動して音が鳴る自動火災報知設備です。床面積などによって自動火災報知設備の設置義務が発生します。どちらか自由に選べるわけではないので、専門機関に確認してください。

3)避難器具

避難はしご、救助袋、緩降機、滑り台などがあります。各設備の劣化を調査するほか、避難器具は置かれている場所によって、うまく機能しない場合があるので設置場所も確認します。格納場所の周辺に物が置かれていないかどうかも迅速に避難できるかどうかにかかわってくるので重要です。問題がある場合は管理会社をとおして入居者に注意すべきです。避難ハッチは平成4年よりステンレス製であることが定められています。鉄製の場合は改修が必要です。

4)誘導灯

火災による煙の発生で逃げ遅れることがないよう設置するものです。正しく点灯するか、設置個所は適切かをチェックします。具体的には、パーテーションやカーテンで誘導灯が隠れていないか、誘導灯に見間違えやすい灯りがないかなどを確認します。

5)非常警報設備

火災が発生したときに、起動装置を手動で操作し、非常ベルや自動サイレンなどの音響設備により火災を知らせるものを非常警報設備といいます。中規模以上の収容人員の多い防火対象物に設けられるケースが大半です。非常警報器具は、火災が発生したことを手動により防火対象物の全区域に報知するもので、拡声器が代表例です。収容人員の少ない小規模の防火対象物に設置されます。

6)連結送水管

屋内消火栓用・屋外消火栓・連結送水管用のホースは年月が経つと知らないうちに劣化しますので点検します。10年経過すると3年ごとに取り替えとなります。

3.費用はどのくらいかかるのか

防災を意識して賃貸経営【消防点検は必ず実施しよう!】 
費用は依頼する業者によりバラバラです。点検項目自体はどこも一緒ですが、

1) 人件費が会社によって違う
2) 管理会社が中間マージンをとっている
3) 消火器やはしごなど、提案する消耗品のグレードが違う

などの理由により、費用が業者により異なります。

費用の大まかな目安は、アパートの戸数が紹介器具、自動火災報知機設備、誘導灯の点検(消火器交換別途)の1回の点検料は、10戸未満なら10,000円~15,000円、20戸~50戸で40,000円~50,000円、50戸~は70,000万~80,000円程度といったところです。

業者により点検項目をすくなくする、といったことはないので、安価に検査を済ませることができる業者を選ぶべきです。

4.まとめ

防災を意識して賃貸経営【消防点検は必ず実施しよう!】 
集合住宅での火災は、一戸建てに比べて逃げ遅れのリスクがあります。消防点検を怠る、共用部分の整備を怠るなどの過失があれば、責任が問われてしまい、賠償問題に発展しかねません。やはり、賃貸経営においても防火対策は手が抜けない事項です。

共用部分がない長屋住宅やメゾネットタイプのアパート、一戸建て賃貸などは、消防用設備等の点検の義務がありませんが、普段から火が隣の世帯に移らないよう、燃えやすいものをベランダなどに溜め込まない、整理整頓をするなど、日頃から火災が起こりにくい環境整備は必要です。防災意識を持つことは大家の責任であるといえるでしょう。

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賃貸”住まい”の新しいカタチを提供するEdge編集部が記事を書きました。

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