不動産賃貸業は、サラリーマンの副業としても行えます。簡単に言うと、投資をして大家さんになるということですので、副業に割く時間がない方でも挑戦しやすいでしょう。
しかし、始めるためにはどのような仕事になるのか、また不動産賃貸業を始めるのに必要な費用や手続きの内容を知っておかなければいけません。今回は、その点をご紹介します。
不動産賃貸業とはどんな仕事?
不動産に関わる取引として、土地や建物を売買すること、また他の人に貸し出す賃貸、さらに不動産会社のように仲介するということがあります。土地の売買や仲介になると、不動産業者として業務を行う必要がありますが、副業として始めやすいのは自分の物件を貸し出す賃貸です。
不動産賃貸業を営むときには、免許や資格が求められるわけではありませんので誰でも始めやすいビジネスです。知識がなかったり、不動産業界に不慣れであっても始めることができます。
もし土地を持っていたり空家になっている物件を所有していたりするなら、上手に活用することができる機会となるでしょう。
不動産賃貸業は、転職をしたり、副業として始めたりしたい方にもおすすめできるビジネスです。時間が取られることが少ないという点や節税につなげられるのは大きな理由です。
例えば、不動産賃貸業で主な業務となるのは、入居者から家賃を徴収したりクレームの処理をしたりすることがあります。しかし、これらは不動産会社に管理を依頼すれば、手間がかかることはありません。
開業に向けてできることと
不動産賃貸業を始めるにあたって、必要な資格はありません。個人事業を始めるという届け出をして、後は建物を手に入れて入居者を募集することでビジネスをスタートさせられます。投資の一環として、不動産賃貸業を始める方もおられます。
もし、手持ちの物件があるのであれば始めるのはさらに容易になりますし、購入して不動産賃貸業をスタートさせる場合でも手にしておくべき資格はありません。しかし今後、継続的に売買をして仲介業に幅を広げていくのであれば、宅地建物取引業の資格があると良いでしょう。
不動産賃貸業で必要な手続き
不動産賃貸業で必要な手続きを見ていきましょう。簡単に言うならば、開業届けをすること、また青色申告承認申請書を退出することが必要です。
・開業届
納税地を管轄している税務署に、「個人事業の開業・廃業等届書」を提出します。開業後の1か月以内に提出するようにしましょう。税務署にて入手することができる他に、国税庁のサイトで書式をダウンロードすることもできます。
・青色申告承認申請書
これは、青色申告をするために必要な届け出です。所得税対策に青色申告は大きなメリットがありますので、確実に提出するようにしましょう。新規開業をして1月1日から1月15日が開業日付ならば3月15日以内に、もし1月16日以降に開業したのであれば、2か月以内に提出するようにします。
不動産賃貸業に必要な費用や調達
不動産賃貸業を始めるための資金や予想される収入についても見ていきましょう。
賃貸物件として活用できる不動産がなく、これから不動産やアパートなどの物件を取得するつもりであれば非常に重要です。資金を調達する方法も見ていきましょう。
不動産賃貸業を始める資金
不動産賃貸業をスタートさせるにあたって、どのくらいの融資を受けて想定される家賃収入がいくらなのかは非常に重要です。必要な資金を計算するために必要になるからです。
まずその段階で計算したいのは、毎月の銀行などの金融機関への返済額が家賃収入の何割になっているかという「返済比率」です。これは、毎月の返済額を毎月の返済額で割った数字になります。
毎月の返済額÷毎月の家賃×100%
準備資金を考えるときには、取得する不動産によって必要な資金が異なりますが、返済比率は重要な要素となります。
例えば、毎月の返済額が50万円で、家賃収入が100万円であれば、返済比率は50%です。
50÷100×100%=50
不動産賃貸業を考えているのであれば、返済比率が50%以下になるように設定するならば、無理のない不動産経営ができるでしょう。
資金の調達
資金を調達するのには、銀行から融資というイメージが強いかもしれません。しかし、日本政策金融金庫から借入するという方法があります。
日本政策金融金庫では、不動産投資にも融資をしてもらいやすく金利も低いことが特徴です。面談のときには、融資に必要な資料や書類を忘れずに用意していくようにします。審査に通れば、融資額が決定され、資金が調達できます。
もちろん信用金庫や地方銀行なども不動産投資用に融資してくれることもあるので、条件を確認してみると良いでしょう。
良い準備をして不動産賃貸業をスタートさせよう
不動産賃貸業には、良い準備が必要です。
資格や免許は必要ではありませんが、大きな金額が動くビジネスですので収支計画をしっかりしておきましょう。