アジアの中でも経済が発展しているシンガポールは、住みやすい都市に選ばれるなど魅力的な国です。その魅力から、世界中から投資マネーを集めることにも成功しています。
では、シンガポールは海外不動産投資先として魅力があるのでしょうか?今回は、シンガポールの最新情報をお伝えします。
シンガポールでの海外不動産投資の基礎情報
まずは、シンガポールの基礎情報をお伝えします。
シンガポールと聞くと、マーライオンをイメージしますが、海外投資の面ではどのような国でしょうか?住みやすい国という評価が、不動産投資にも良い影響を与えています。
さらに詳しく見ていきましょう。
シンガポールについて
シンガポールは、小さな島国で、マレー半島の最南端に位置しています。マレーシアとジョホール海峡を隔てて隣接しています。複数の島から成り立っている国で、本島のシンガポール島の他に大小63の島があります。
天候は常夏なのですが、スコールや海風があることから、日本の夏よりも過ごしやすい面もあるでしょう。台風は発生しないので、自然災害が少ないことも魅力です。
多民族国家で、華人やマレー系の他にも、インド系の民族の方も住んでいます。それぞれの文化や宗教を尊重しながら、共存しています。
住みやすい国で有名
シンガポールは、アジアの駐在員が住みやすい都市としてランキングに入っています。治安が良かったり、教育環境が整っていたりすることが評価されています。さらに医療水準も高く、最新の医療が受けられるのも魅力です。
天然資源が乏しいことから、高度人材を受け入れたり、優秀な人材の育成に取り組んでいたりすることから、教育移住先としても人気があります。
シンガポールで不動産投資するなら知っておきたいこと
シンガポールで不動産投資をする前に知っておくと参考になるポイントをご紹介します。
これまでのシンガポールでの不動産価格の推移から、どのような状況なのか判断できるでしょう。詳しく見ていきます。
2013年に税率が引き上げられた
世界でも高い水準で教育ができることから、富裕層が移住することが多くなり、不動産価格が上昇しました。これには、シンガポール政府としても2030年までに650万人まで人口を増加させることを目標にし、海外投資からの投資が多くなった結果でもあります。
その上昇から、シンガポール政府は2013年に印紙税を導入して、税率を引き上げ過熟度を抑えるようにしました。結果として、コンドミニアムを購入するときには、最大で34%のコストがかかるようになります。
そのため、2013年以降は不動産相場が下落に向かいします。
2018年には上昇傾向にも
2015年頃には、不動産価格や賃料が下落を始めたのですが、2017年に中国や香港のデベロッパーが強気の入札を始めます。その後の政府の売り出し落札価格が上昇します。
これまで政府がコントロールしていた不動産価格ですが、中国マネーが入ってくることで上昇傾向になったのです。
2017年の後半からその動きがみられるようになり、2018年には大きく上昇することになります。2018年7月にも、不動産抑制策を行ったことから、その後2019年には下落傾向になっています。
集合住宅供給過剰の傾向
2019年の後半には、シンガポール通貨庁が集合住宅の供給過剰が不動産価格を押し下げる可能性を示唆しています。また、2019年の7月から9月の新規プロジェクトの売れ残り物件数が4377戸と倍増したことから、需要と供給のバランスが必要であると分析しています。
近年不動産価格は、中国マネーの流入と政府の抑制策によって相場が上下しているのです。今後シンガポールのコンドミニアムを買うなら、長期的な視点でリスクを考慮することが大切です。
シンガポールリートという選択肢もある
不動産投資に壁があるシンガポールですが、シンガポールリートを通じて海外不動産投資することもできます。海外不動産投資のメリットがありながらも、海外不動産のメリットがないという商品です。
高い利回りがあり、分散投資できるのでリスク分散にも対応しています。他のメリットとして、シンガポールリートを通してその他の国、中国やインドネシア、インドなどの成長市場に投資できることもあるでしょう。
まとめ
シンガポールは不動産投資には適していませんが、シンガポールリートを通じて不動産投資することで現状のデメリットを回避できます。
政府の施策によっても大きく状況が変化しますので、今後の最新の情報に注目したい市場です。