不動産投資は、怖いものであると感じる方もおられるでしょう。実は、それは半分正解で、半分不正解
です。
結論から申し上げますと、事前に知識を得ることで多くの被害を防ぐことができるからです。また被害に遭ってしまった場合でも、適切な方法で対処すれば被害が少なくなります。
本記事では、不動産投資詐欺の事例を取り上げ、どのような対処ができるのかご紹介します。
不動産投資詐欺の手口と対処法 〜主な事例を紹介〜
不動産投資詐欺の手口を順番にご説明します。
事例その①:高利回りを強調してくる
例えば、10%を超えるような高利回りを売りにしている物件があるとします。
不動産投資では「表面利回り」という経費を差し引いていない利回りを使って、見た目の利回りを高く見せていることがあるのですが、実際に契約してみると必要経費が差し引かれるので、利回りが低くなり利益が上げにくいという事例です。
物件によって表面利回りと実質利回りの差は異なります。しかし分譲マンションの場合には、管理費などが毎月かかかることがありますので、実質利回りを計算してシミュレーションする必要があるでしょう。
契約してみてから、数%の利益しかなく、購入金額によっては損をするということになりかねません。契約前のシミュレーションが大切
です。
事例その②:手付金をだまし取る
手付金をだまし取る方法もあります。
契約の際に、契約には手付金が必要だと言い必要以上の手付金を要求します。手付金を受け取るとその不動産の契約や引き渡しを行わずに、逃げてしまうのです。
あり得ない詐欺と思えますが、大手メーカーでも手付金をだまし取る地面師の詐欺に遭った事例もあります。詐欺師が巧妙になっているケースもあるので、契約の過程に不審な点がないか注意しておく
必要があるでしょう。
事例その③:おとり広告をだす
相場に比べて著しく価格が安い物件を掲載し、申し込みがあると他の物件を紹介するという方法です。
これはおとり広告で、実際に安い物件があるかのように見せかけています。こうしたおとり広告は法律で禁止されているのですが、悪徳業者ではおとり広告をしていることもあるのです。
おとり広告ではなく、実際にタイミングの入れ違いで当該物件に申し込みが入ったということも考えられます。いずれにしても、勧められた物件は本当に良い物件で、ニーズに合っているのが自分で判断することが大切です。
事例その④:原野商法
原野商法は、価値がない土地にリゾート開発や都市計画があるかのように見せかけ、今後の価値が上昇するので相場よりも高く売りつけるといった商法のことです。
実際にはない計画を匂わせることで、契約させる手口です。
別のパターンとしては、土地を買いたい人がいると見せかけて、測量費をだまし取る方法もあります。購入するときだけでなく、売却するときも同様にだます手口があるので注意しましょう。
提示されている情報が本当なのか、自分の目で確認していくことが大切です。
事例その⑤:クーリングオフの解約に応じない
不動産売買でもクーリングオフが適用されます。
例外としては、宅建事務所や買主の自宅や勤務先で契約した場合には対象外です。クーリングオフの対象の場合は、8日以内に申し出るという期日もあります。
いずれにしても、悪徳業者の場合には、クーリングオフに応じてくれずに話を進めることがあります。
事例その⑥:空室保証
空室保証を使った詐欺は、空室保証をうたい文句にしながら、最初だけ保証をし定期的に保証する家賃が下げられるケースです。この空室保証に関するものは、契約書に小さく記載されていることもあります。
自分が契約する契約書の隅々までチェック
して、不利になる条件が記載されていないか確認するようにしましょう。
事例その⑦:デート商法
イケメンや美女が恋人のような関係で不動産投資を勧めてくる商法のことです。
婚活サイトや婚活パーティーで出会うこともあります。自分では判断しにくいこともありますので、信頼できる友人や家族に相談して、本当に信頼できるのか第三者の目で確認しましょう。
契約に安易に応じないことが、トラブルを避ける秘訣です。
しっかり確認してトラブルを避けよう
ここで紹介した詐欺トラブルは、契約前に自分で確認することで防ぐことが可能なものが多いです。面倒だと思わずに、自分が契約する内容や条件を再吟味することが、トラブルを避けるために必要です。
もしどうするのか迷っているなら、周りの方に相談するなどして十分に注意しましょう。