もくじ
不動産管理の契約書に書かれている条文や、契約内容など、基本的な契約書の内容をご紹介します。
提案後、いざ不動産管理の契約書をまいたら内容が違っていた!ということがないように、これからの管理会社選びに失敗しないために、ぜひ参考にして下さい。
その①:契約期間より、解約予告期間が需要!
契約書の最初に書かれている契約期間は、1年〜3年の契約が多いですが、その契約期間よりも「解約予告」が重要です。解約予告は3ヶ月、6ヶ月など様々ですが、物件の売却時などはどうなるのかなど、事前に確認しておくこが重要です。
その②:具体的な仕事内容って?
以下の項目が、ざっくりとした業務内容です。
- 1.賃貸借条件の調査、設定
- 2.賃貸借契約の媒介・代理業者の選定
- 3.家賃・共益費等の計算、集金
- 4.契約更新
- 5.入居者からの苦情処理
- 6.解約受付に及び解約処理
- 7.解約に基づく保証金、敷金返還処理
- 8.退去に伴う室内補修の工事発注
どこまでやってもらえるか、契約の時に、些細なことでも担当者に聞くことをおすすめします。契約を交わした後に「これはやってくれていると思っていたのに」と不満が重なると、マンション経営の中でかなりの損失になります。
例えば次のとおり。
「管理料の中に、共用部の電球代が含まれていると思っていた。=別途費用がかかった」
などなど、トラブルになるケースは様々ですが、いずれにせよ細かくチェックしていくことが重要です。
その③:家賃が滞納したらどうなるの?
管理会社の中には、大きく分けて3種類あります
- (1) 滞納保証契約
- (2) 借上(サブリース)契約
- (3) 家賃口座が家主の直口座
※ (1)と(2)は家賃入金が管理会社の口座。(3)は家賃口座が家主直口座です。
(1) 滞納保証契約
入居者が家賃滞納しても、立て替えて送金しますと言う契約です。
立て替えるとなると、さすがに管理会社もリスクが伴います。そのリスクを回避するために、
- 1.管理料を通常よりも高くする
- 2.管理会社が審査した契約だけ立て替える
- 3.立て替え期間は、3ヶ月
- 4.保証会社加入必須
など、条件付きの契約にしたりするケースがあります。
(2) 借上(サブリース)契約
「借上(サブリース)契約」は、ある一定金額が毎月収入として入ってきますが、通常の家賃の80%の収入しか入ってこないので、個人的にはあまりお勧めはしませんが、一定金額が毎月収入としてあがってくるので、銀行の融資もおりやすいと言われています。(お勧めしない理由は、当社の理念は収益の最大化だからです。)
(3) 家賃口座が家主の直口座
家賃口座が家主直口座の場合、管理会社からの滞納保証もできませんし、入金管理が家主側と、管理会社側でしなければならないので、二度手間になることがあります。その分、管理会社が倒産しても家賃は直接入ってくるというメリットもあります。
その④:契約者への敷金ってどっちが預かるの?
敷金をどちらが預かるのかも、重要ポイントです。
管理会社で預かる場合は、賃貸借契約の解約があった際、そのまま返金できます。しかし、売買があったり管理会社変更の際には注意が必要です。
オーナーさまで預かる場合は、賃貸借契約の解約があった際、家賃送金時に相殺するか、管理会社へ振り込む必要があります。基本的には、契約に関わることなので、オーナーさまが預かることをお勧めします。
その⑤:管理料の相場ってどのくらい?
だいたい3~5%が相場。定額もあります。3%以下で契約できる管理会社もありますが、その分、その②で説明したように、検針手数料や巡回手数料などが別途費用がかかる可能性があります。その辺り含め、管理料でどこまでやってくれるのかをきちんと確認することが大切です。
その⑥:家賃の送金っていつ?
当社は15日としています。(厳密にいえば、15日の1営業日前)銀行への返済日もありますので、ここはきちんとおさえておきましょう。
その⑦:家主が負担しないといけない項目って?
建物の修繕、保守業務費用、天災地変等不可抗力による災害、火災、盗難等の事故の発生による損害、本物件に係る各種法定点検及び諸官庁への報告、メンテナンス等に関する費用は家主負担となります。法定点検及び官庁への報告に関しては、管理会社と建物管理契約を締結する場合があるので、細かく確認する必要があります。
その⑧:防火管理者ってどうすればいいの?
防火管理者は、講習が丸2日あります。分厚い本が数冊渡され、法律のことや、実際に防火管理がやる仕事内容の講習を受けます。最後に簡単な小テストがあり、それをクリアできれば防火管理者として資格がもらえます。
本来は、建物の管理人がベストです。管理会社として、有料もしくは無料で防火管理者になってくれるのかの確認は必ずやっておかなければなりません。消防計画書などの提出も必要な場合があるので、ここもきちんとおさえておきましょう。
いかがだったでしょうか。どの内容も大事なことですが、あとあと揉めないようにするためにも、契約書は隅々まで確認しましょう。