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【2017年発表】空室率の推移―これからの賃貸経営の対策も解説

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自分のマンションの空室率は他のマンションと比べて悪いのか、良いのか気になると思います。そして、これから新しく物件を購入して賃貸経営を始めようというときでも、一定の空室率は考慮しておくことが大切です。

それらを考えるときに役立つのが空室率の推移です。国内の主要都市における空室率の推移をお伝えします。

1.空室率の推移

2017年10月に株式会社野村総合研究所から発表されたレポート(https://www.nri.com/~/media/PDF/jp/opinion/r_report/kinyu_keizai/japanreport2017_jp.pdf)をもとに解説します。

1-1.首都圏における空室率の推移

上のグラフは、首都圏における空室率の推移を表したものです。

東京都23区内は11~12%を推移している一方で、東京都23区外になると、14~15%の高い値で推移しています。東京都全域でみれば空室率は12%程度で推移しているものの、23区内と23区外では大きな差があることがわかります。

ただし、2016年の後半には東京都でも空室率が上昇傾向にあるので注意は必要です。

また神奈川県における空室率は2015年から急速に上昇しています。これは、2015年1月から相続税の基礎控除額が2,000万円以上引き下げられたことから、節税目的で賃貸住宅の建設が増加したことが原因です。

賃貸住宅に住む人が多いから賃貸住宅の建設が増える、という実際の需要が理由ではなく、節税を目的とした賃貸住宅の建設による供給増加となったため、空室率は上昇しました。

1-2.主要都市における空室率の推移

続いて主要都市における空室率の推移です。

どの都市でも1998年から2008年にかけて空室率は上昇傾向にありました。

大阪市では2003年に空室率20%程度と高くなっており、その他仙台市でも20%近い空室率で2008年まで推移していました。

東京23区を除くと、主要都市でも空室率は15%程度だということがわかります。一部大きく空室率が下がっているところは、市外からの転居者が増えたことが理由だと考えられます。

2.今後も空室率は上昇すると予想できる2つの原因

【2017年発表】空室率の推移―これからの賃貸経営の対策も解説
日本の主要都市における空室率の推移を紹介しましたが、この空室率は今後も上昇していくと予想されます。

その原因は主に次の2つです。

①日本の世帯数は2020年から減少傾向

このグラフは、日本の人口と世帯数の推移を表したものです。棒グラフが人口、線グラフが世帯数です。

グラフを見ると、2015年に人口が減少していることがわかります。戦後ずっと増え続けていた人口が、この年に初めて減少に転じました。そして人口減少は一時的なものではなく、今後もますます減少していくと予測されています。

また人口減少にも関わらず世帯数の減少がないのは、単身世帯が増えているからでしょう。それでも人口が減れば、遅れて世帯数も減っていくはずです。

2015年度国勢調査のデータに基づけば、2025年以降世帯数は横ばいで推移し、2040年には減少していく見通しです。

またこのグラフは、各都道府県の外国人人口、日本人人口の増減を表したものです。東京都で大きく増加し、神奈川県、埼玉県の首都圏、また愛知県や福岡県、沖縄県などの地方中核都市を抱える都道府県でも若干増加しています。

このことから日本の人口は減少したとしても、主要都市圏では引き続き人口が増えていくでしょう。それでも、ほとんどの地方で人口は減少していくため、日本全体として空室率は上昇していくと予想されます。

②増え続ける賃貸マンション

人口減少にも関わらず、賃貸マンションが増え続けています。下のグラフをご覧ください。

1991年~2016年における新設住宅着工戸数の変化と、地域別借家新規着工戸数の変化を表したものです。

新設住宅着工戸数の中でも、賃貸住宅の割合は増え続けており、2015年から2016年のわずか1年間で、賃貸住宅の新設住宅着工戸数は約4万戸も増加しています。

また地域別でみても、人口が増加している首都圏以外の地方圏でも借家新規着工戸数は増加し続けています。

人口が減少していくにも関わらず、賃貸住宅は増えているわけですから、供給過剰となり、必然的に空室率も上昇していくでしょう。

3.これからの賃貸経営ではより入居者を惹き付ける魅力が重要になる


賃貸住宅の空室率の推移、そして、今後も空室率は上昇し続けると予想される理由についてもお伝えしました。

空室率が高くなる、と聞くと、これからの賃貸経営はダメだと思われるかもしれません。ですが、誤解しないでください。

たとえあなたのマンションのある地域の空室率が20%近くなったとしても、あなたの空室率が20%近くになるわけではありません。しっかりと入居を惹き付けるマンションであれば、高い入居率を維持したまま賃貸経営し続けることができるでしょう。

このときに大事なポイントは、供給過剰なマンションの中から自分のマンションが選ばれるようにすることです。入居者にとって魅力的なサービスを付けたり、新しい設備を導入したり、と入居者の立場で「ほしい」と思えるものを提供することを意識します。

またこれから新しくマンションを購入して賃貸経営を始めるのなら、今よりも高い空室率で想定して、利回りがどのくらいか計算することをおすすめします。ある程度の空室が出るのはしょうがいないと割り切って、それでも利益が出るような物件を探して購入するのもポイントになるでしょう。

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賃貸”住まい”の新しいカタチを提供するEdge編集部が記事を書きました。

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