コミュニティ住宅が注目されています。住人同士や地域住民との交流があることを前提にした居住形態です。人との関わりを持つことが少なくなった現代社会において、あえて住人同士の関わりを持つ空間がある住宅がなぜ注目されているのでしょうか?
本記事では、コミュニティ住宅のメリットや魅力をご紹介します。
コミュニティ住宅とは?
コミュニティという言葉には、「地域社会」や「共同体」のことを意味します。住環境に関して用いられるときには、地域共同体のことを指しており、住民同士のつながりや相互の強力関係のことを意味しています。
コミュニティ住宅は、住民が関わりを持てるような共有スペースがあったり、仲間と共に定期的なイベントに参加できるように工夫されている物件のことです。
一口にコミュニティ住宅といっても、さまざまなタイプが存在しています。高齢化した居住者と子どもが繋がれるように工夫されていたり、共通の趣味がある仲間が集まれる場を創り出しているタイプがあったりします。
住民同士だけでなく、周辺住民を交えてイベントが開催されるケースもあるなど、親睦を深めるための環境が整えられている住宅です。
コミュニティ住宅のメリット
コミュニティ住宅で生活するなら、共通の趣味があったり、同じライフスタイルの人が集まっているので住民同士の交流が深まります。他の人との関わりが少なくなっている中で、近隣の住民との交流は、他の人との関係が疎遠にならないために大切です。
たとえば災害時や防犯面でコミュニティ住宅のメリットが活かされます。大規模災害が発生したときは、普段からつながりがある住民同士なら、情報交換や助け合いがしやすいでしょう。普段から挨拶や関わりがあるなら、不審者が近づいたときの防犯対策にもなります。
またコミュニティ住宅は、地域全体を巻き込んで活性化させることにもつながります。空き物件があったところでもイベントが開催されることで、他の入居者が入ったりコミュニティ住宅に興味を持つケースもあるのです。
インターネットが普及したことにより、他の人と関わらなくても生活できるようになっています。その反面、地域社会でのつながりが希薄化して、近所付き合いがほとんどない場合もあります。
近隣住民との関係がないことで、助け合いで支えることができなくなったり、話し合いで解決する問題が深刻なトラブルになるケースもあるのです。
地域の活性化につながるだけでなく地域コミュニティの見直しができるのが、コミュニティ住宅のメリットといえるでしょう。
コミュニティ住宅の事例
コミュニティ住宅の事例を見ていきましょう。
住民同士のイベントが開催される団地
入居者が高齢化した団地で、コミュニティ形成という付加価値がつけられて、団地の魅力を上げているケースがあります。入居者がブログなどで情報発信することで、他の方が興味を持つようになり、活性化につながっているようです。
共有スペースがある賃貸住宅
大きなマンションや団地でなくても、中庭などがある賃貸住宅もあります。中庭を囲むように住宅が配置されており、木や草木が咲き誇り、水路があるなど、心を癒してくれる空間があります。
防犯対策も充実しながらも、季節を感じさせてくれるスペース住民同士の会話の糸口になるでしょう。
DIYやワークショップができる住宅
DIYが可能な物件では、壁紙以外にも改装が行えるのが魅力です。クリエイターが自分のオフィスとしても利用しやすいことから、人気を博しています。
ワークショップが開催されるなど、同じ興味を持つ人が集まりやすいタイプのコミュニティ住宅です。
まとめ
コミュニティ住宅は、人との関わりが薄くなっている現代に、あえて近隣住民との関わりを充実させる場が設けられているタイプの住宅です。同じ興味を持つ人が集まっている場合やイベントが開催されることで、世代を超えた交流が図られている場合もあります。
住民同士が自然に関われるように工夫されているコミュニティ住宅は、安心して住める住環境といえるでしょう。