1.初心者なら最低限押さえておくべき不動産投資の知識
これから不動産投資を始めようと思った時、投資で大きな失敗しないためにも初心者のときから知っておくべきことをこれからお伝えします。
1-1.不動産投資とは
あなたは賃貸物件に住んだことはありますか。賃貸物件の場合、毎月家賃の支払いが発生します。このとき、お金は不動産を所有しているオーナーに向かいます。
このとき、オーナーは持っている不動産を人に貸して収入を得ています。家族に善意で貸すのではなく、狙って利益を得るために不動産を所有し、賃貸に出すことを不動産投資といいます。
また不動産投資は賃貸物件からの家賃収入だけでなく、売買益で収入を得ることも含まれます。このとき、オーナーにとって不動産の購入者は通常のお店の「仕入れ」と同じ意味があります。安く仕入れて、それよりも高く売却することで不動産収益を得ます。
これも不動産投資の1つです。
1-2.不動産投資の種類
不動産投資は細かく定義することもできますが、大きく分けて先ほど説明したような二つに絞られます。
1つは、将来の売却益で儲ける種類の不動産投資。つまり、安く買って将来値上がりした時に、高く売った際の差額を収益とするスタイルです。
例えばあなたが田舎の土地を600万円で購入したとします。
その後土地周辺が再開発されて周辺には様々な商業施設が立ち並ぶようになりました。
そうすると土地の価値はあがります。購入当初は600万円で買った土地が現在は1000万円で買い手がつくようになりました。
600万円で買った土地を10000万円で売れば、あなたは400万円の利益を得ることができるというわけです。
これが売却益型不動産投資です。
もう一つが現在の投資の主流である、運用利益型の不動産投資です。
アパートやマンションを購入して、家賃収入で利益を得る不動産投資です。
アパート・マンションなどの賃貸経営にはいくつかスタイルがあります。
アパートやマンションを一棟まるごと購入して経営する方法や、マンションの一室だけに投資するものもあります。
投資家の中には中古物件を中心に運用するスタイル、新築物件を中心に投資するスタイルがあり、目的や資金力に応じて様々な方法があります。
1-3.不動産投資の特徴
さてあなたは、「投資」という言葉を聞くとどのようなイメージを思い浮かべますか。株式、FX、投資信託などの金融商品を思い浮かべなかったでしょうか。
金融商品の投資は、市場状況などをみて価値が上がるか下がるかを判断し売買を行います。
金融商品への投資では、その価値をあげるためにできることが所有者にはほとんどありません。国際情勢や市場情勢などマクロ要素が大きく影響します。
その一方で、現在の主流である家賃収入を目的とした不動産投資は、投資ではなく「経営」の側面が強いです。
購入物件、立地、入居条件、集客など工夫を凝らして高い入居率での経営ができた場合、長期的に安定した収益を得ることができるのが不動産投資の特徴です。
例えば、株式などは投資対象の分析と売買のタイミングが重要視され、比較的短い期間で取引されますが、
不動産投資の場合は物件購入後の管理・運営方法が大切になってくるのです。
これは不動産投資の大きな特徴です。
1-4.不動産投資の流れ
①資金調達方法、予算を決める
不動産投資を行う場合は、まずは資金調達をどうするか決定しなければなりません。
自己資金で行うか、金融機関から融資を受けるかおおよその予算も決めておきましょう。
②投資物件のあたりをつける
次は物件を決めます。近くの不動産屋に足を運んでも良いですし、インターネットで情報収集しても良いでしょう。
遠方や田舎で不動産を求める場合は、不動産投資を専門に取り扱う会社に資料請求するのも良いでしょう。
書類上だけで投資物件を探すときは、賃貸運用するときは実際に貸し出すときの家賃を頭に入れてみることが大切です。
また物件の設備についても十分なものか確認し、投資物件として「なし」なものを削っていきます。
③経営計画の策定
物件が絞り込めて、資金調達の方法を決めたら経営計画を立てましょう。投資において一番重要なのはお金の流れです。
目に見えないリスクも想定して充分検討を重ねた計画を策定しましょう。
④物件の現地調査
物件は必ず現地確認するようにしましょう。
外観の確認、中古物件であれば経年変化、周辺にどんな施設があるか(学校、企業、最寄り駅など)、リフォームが必要な物件であれば、リフォーム費用を初期投資金額として経営計画に反映する必要もでてきます。
自分の目利きがない場合は必ず不動産管理会社に確認して、必要であればリフォーム見積もりを取りましょう。
⑤融資の申し込み
もしあなたが、自己資金では無く、融資を受ける場合ローンを組む手続きを行います。
⑥管理会社を決める
もし、あなたが近くではなく、遠方の場合は不動産管理会社に物件管理を委託することになります。
管理会社は投資家に代わって入居者の管理、建物の管理をしてくれるいわば、投資家のパ-トナーです。
賃貸経営は家賃の入金管理、入居者の募集、トラブル対応、退去時のリフォーム、消防点検など様々な雑務があります。
このすべてを大家さんが一人で対応することは難しく、入居者の満足度を高めるうえでも管理会社を頼むのが一般的です。
⑦契約手続き
最後は契約手続きです。ローンを組むのであればローン特約付き売買契約、金融機関との融資契約を進めます。そして最後に物件の引き渡しを受けます。
ここまでが不動産投資スタートの大まかな流れです。
1-5.不動産投資のリスク
不動産投資のリスクは大きく3つあります。
①経済リスク
通常銀行でローンを組む場合、借入期間中、金利が固定される固定金利と、一定の期間で金利が変化する「変動金利」というものがあります。
最近は、金利は低く安定していますが、変動金利が固定金利の数値を大きく上回ることが続けば、その分損をすることになります。
しかし、多くの場合、固定金利は変動金利より高く設定されていることがほとんどで、実際のところは変動金利が選択されることが多いようです。
②運用リスク
不動産投資家にとって一番の関心毎と言えるのが運用リスクです。
入居者がいなければ、空室が目立ち家賃収入がないため経営が悪化します。ひとつのアパートに10年~20年賃貸人が住むというのは稀で、空室は必ず発生します。
この運用リスクを減らすためにもニーズが高い物件を慎重に選ぶ必要があります。
そのほかにも運用リスクには家賃滞納リスクと呼ばれるものもあります。
家賃滞納トラブルは現在も後を絶たず、不動産投資家の悩みの種です。
管理会社と連携して迅速な対応を取り、早期解決を図れるように法律家を含めたネットワークを構築しておくと良いでしょう。
③建物損壊リスク
日本は世界有数の地震大国です。地震が発生して、建物が全壊しても最悪の場合ローンを払い続けなければなりません。
また、被害が少なくても修繕費などコストの発生は必ず生じます。
これらのリスクを最小限に抑えるためにも、建物の耐震基準、震災における地域性などをよく考えて物件選びをする必要があります。
2.不動産投資初心者がよくやる失敗
2-1.入居者募集の大変さを甘く見る
日本には現在、空き家が830万戸あります。投資における資産運用ブームで賃貸物件は市場に供給され続けています。
さらに野村総合研究所の発表によると2033年には約2,150万戸へ空き家数が増加するとされています。
日本全体が少子高齢化に伴い、人口減少進んでいることを考慮すると、年々空室リスクは高まっているでしょう。
特にこれからローンを組んで物件を購入する場合、30年近いローンになることもあると思います。
不動産投資では「今」入居者がいるから安心ということにはなりません。長期的な視点で投資物件を選び、運用していくことが大切です。
2-2.目先の利益だけを考える
不動産投資家、大家さんは自分の物件を管理、運営する経営者でもあります。目先の利益だけでなく、先々のことを考えて判断をしていかなければなりません。
例えば、空室を恐れるあまり、トラブルが予測されるような入居人でも受け入れてしまい、結果的に他の入居人とトラブルが続き、大きく空室を増やしてしまうというケースがあります。
目先の利益だけではなく、住んでいる入居人全体の利益を考えた賃貸経営をしなければなりません。
2-3.賃貸需要が厳しい地域の物件を購入する
物件の価格が安いからといって、勝算もなしに賃貸需要の少ない地域の物件購入は空室リスクを高めます。
学校、企業、公共交通機関などの周辺環境も含めて十分にリサーチしてから物件を選びましょう。
3.初心者が不動産投資の失敗を避けるためのポイント
3-1.不動産投資に関する勉強会やセミナーに参加して知識をつける
不動産投資をする上では、不動産全般の基本的な知識、お金の流れ、法律について一定に知識を持っておくと良いでしょう。
すべてを管理会社や金融機関に任せるのではなく、経営者として、パートナーとして対等な立場で話ができるようにするためにも勉強は欠かせません。
情報を得ようという気持ちさえあれば、学びの場はたくさんあります。
仲間を作って不動産投資家同士の情報交換会に行ったり、不動産会社が主催する勉強会に参加してみたり、特に不動産投資家同士の情報コミュニティは書籍やセミナーでは得られない生の情報が得られます。
不動産投資においても学びと人脈は重要と言えます。
3-2.物件の維持にかかる経費も計算しておく
事業計画策定においてもあらゆるコストを考慮しておく必要があります。
お金の流れが悪ければ経営は上手く回りません。人間にとって血液が必要不可欠なように、不動産投資はお金の流れが非常に重要になります。
初期投資における原価償却や各種税金も十分考慮して経営に臨みましょう。
3-3.リスク対策をしっかりと行う
これまでお伝えしたように、経済リスク、運用リスク、損壊リスクは必ず投資家としてぶち当たる壁になります。
このようなリスクが到来しても経営がしっかりと行えるように日ごろから経営者意識を持つことが重要です。
どのような保険に入れば天災リスクを減らせるか、空室リスクの軽減のためには、どのように広告費を投じて入居者募集を行おうか、問題が起きたあとの解決能力こそこれからの不動産投資家に求められる重要な能力と言えます。
4.まとめ
不動産投資を始めるには自分の投資の方向性をしっかりと決める必要があります。
副業で行うか、本業で行うか、どのような形態の物件を所有するか、資金調達はどうするか、様々なことを検討する必要があります。
長期で安定収入を目指せる不動産と投資は経営の側面が強いため、リスクが到来した時の判断がしっかりと自分でできるように、基本的な知識はしっかりと身に着けておきましょう
以下のように不動産投資を体系的に学べる学校もあります。こういった機関で不動産投資を勉強するのもおすすめです。
不動産投資の学校で学べることや評判を解説【成功確率を上げる!】
もくじ1.不動産投資の学校、ファイナンシャルアカデミーについて2.ファイナンシャルアカデミーで学べること3.ファイナンシャルアカデミーの評判4.不動産投資の学校が出版している本5.その他、不動産投資の