初めて部屋を借りようという場合に、保証人や連帯保証人という言葉を聞くかもしれません。これらは賃貸の部屋を契約するときに必要になります。
しかし、この保証人や連帯保証人の意味を正しく理解していない方がいるかもしれません。そこで本記事では、保証人や連帯保証人の意味や、どのようなメリット・デメリットがあるのかご紹介します。
保証人とは
保証人というのは、不動産契約では保証債務を負う人を指します。では、保証人は何のためにあるのでしょうか?
保証人を用意する理由
保証人を用意しなければいけない理由は、契約した人が債務を履行しない場合に責任を持ってもらうからです。
民法446条では、
「保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないとき、その履行する責任を負う」
となっています。家賃の滞納や、設備を破損させたりした場合に責任を持つのが保証人です。
保証人と連帯保証人の違い
民法が定める保証人には、以下の4種類があります。
- 保証人
- 連帯保証人
- 根保証人
- 物上保証人
保証人が責任を負うときには、契約者に責任の履行を求めて、その返答に応じて保証人に責任が生じます。
しかし連帯保証人の場合には、問題が生じたときには契約者と連帯保証人の両方に履行責任が生じます。
賃貸物件では、問題が生じると周りの住民にも迷惑がかかるので、責任が重い連帯保証人が必要となるのです。
保証人に関する疑問
保証人に関する疑問にお答えします。
保証人がいない場合は?
保証人がいない場合でも、賃貸物件を契約することができます。しかし審査が厳しくなることがほとんどです。
さらに、現在では保証会社の利用を義務付けている物件も多くあります。またクレジットカードの支払いをすることで、クレジット会社が保証人を代行するケースもあります。
保証人とはどんなシステム?
賃貸契約の保証人は、連帯保証人が当てはまります。契約者と同等の責任があると覚えておきましょう。
例えば、家賃が支払えなくなった場合や、物件に損傷を与えた場合には、家賃の支払いや弁済責任があります。契約者と同じ責任が発生するのです。
個人情報が漏れない?
大手の不動産会社は、個人情報保護法に関する規約があります。それで第3者に情報が漏れて、ダイレクトメールが来ることはありません。
保証人と保証される側のメリット・デメリット
保証人になる場合と、保証人に保証される側のメリットとデメリットを見ていきましょう。
保証人のメリット・デメリット
保証人になるメリットとして、大きなものはありません。保証される側と親しい証になるので、絆は強くなるでしょう。しかし、金銭的なメリットは特になく、万が一の際に助ける存在となります。
保証人になって欲しいと依頼されたことは、すでに信頼を勝ち得ている証でもあります。
保証人になるデメリットとして、契約者と同等の責任があることです。金銭的な負担が発生することもあります。
保証人になるには、デメリットの方が多いことは確実です。しかし契約者が信頼できるのであれば、問題が発生する可能性も低いでしょう。
保証人になる前に、契約者とよく話し合っておく必要があるでしょう。
保証される側のメリット・デメリット
保証人に保証される側のメリットは、保証会社に支払う費用がなくなることです。書類の提出のみで審査が行われ、費用は0円です。
家賃保証会社を利用すると、初期費用として家賃の30%から100%の費用が発生します。初期費用を抑えることが可能なのは、保証される側の大きなメリットです。
保証される側のデメリットとして、家賃の滞納や問題を起こしたときに信頼関係が崩れることです。家賃の滞納をすることで、信頼関係が崩れるだけでなく、次の物件の審査が難しくなります。
家賃の滞納をすると、不動産業界のブラックリストに保管されてしまうからです。自分の信用を傷つけないためにも、家賃の滞納をしないようにしましょう。
保証人の仕組みを理解して契約しよう
保証人は、契約者と同等の責任を負うものです。最近の物件では、保証会社の利用を義務付けているものも多いですが、保証人には本記事で取り上げたように大きな責任があることを覚えておきましょう。
契約者と保証人との間のトラブルを避けるためにも、どのような責任が発生するのか、契約前にお互いが理解しておくことをおすすめします。