海外不動産投資における懸念点として、どのようにローンを組むのかという点があります。日本で不動産投資をしていると、海外の不動産用にローンを組めるのか疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
海外不動産投資用でもローンは組めるのですが、条件が厳しいのが現実です。そこでこの記事では、海外不動産投資用にローンを組む方法や融資の特徴などを解説します。
海外不動産投資のメリットとデメリット
海外不動産投資には、国内の不動産投資にはないメリットとデメリットがあります。
メリットとして、
需要が高く通貨分散によるリスク軽減
デメリットとして、
為替変動やカントリーリスクが関係してくる
などを挙げることができます。
需要が高く通貨分散になる
大きなメリットとなるのは、需要が高い地域に投資できることです。日本では少子高齢化によって人口が減少傾向にあります。しかし発展途上国では、人口が増加しているため住宅の需要が増している地域がたくさんあります。人口増加している国で不動産投資を行うならば、安定して不動産経営ができます。
さらに、通貨分散によるリスク軽減もメリットです。日本の経済が悪化した場合は円安になります。そうなると海外からの物を購入する際に、同じ物を購入するにしても費用が高くなります。しかし、海外不動産投資で得られる収入は、その国の通貨となります。日本の経済が悪化しても、貨幣価値が低下していない外貨で収入を得られることがポイントです。
為替変動やカントリーリスク
デメリットとして、為替変動が大きく関係してきます。通貨を分散することでメリットにつながる一方、デメリットにもなり得ます。円安では海外通貨から得られるメリットが大きいのですが、円高になると海外不動産投資のメリットが薄れるのです。
また、情勢の影響を受けやすいこともデメリットとなります。治安が悪くなったり、急な法改正によって予想もしていない事態になることも考えられます。もちろんすべてがそうなるわけではありませんが、海外不動産投資では政情によるリスクを考えて注意しておく必要があります。
海外不動産投資用ローンを組む方法
海外不動産投資用のローンを組む方法として、
・海外の銀行で融資を受ける方法
があります。
日本の銀行で融資を受ける
結論として、日本の銀行で融資を受けることも可能です。しかし、日本の銀行でローンを組む場合にはいくつかの方法があります。
- 海外不動産ローンでローンを組む
- すでに保有している海外不動産を担保に融資を受ける
- 国内の不動産を担保にローンを組む
海外の不動産を担保にしているローンは、現地での売却方法がなかったり、不動産価値の鑑定が難しかったりと言う理由で提供している金融機関は少ないです。
海外の銀行でローンを組む
海外の銀行でローンを組む方法もあります。
投資をする現地の銀行の条件をクリアすることで、現地で融資を受けることができます。そのためには、不動産投資先の金融機関や不動産業者に問い合わせて必要な情報を入手しなければいけません。
海外不動産投資に利用できるローン会社の特徴とは?
海外不動産投資に利用できるローン会社と、その特徴をご紹介します。
日本政策金融公庫
政府系金融機関である日本政策金融公庫には、海外不動産ローンがあります。融資の条件は厳しいのですが、金利が低いことか魅力です。
日本に担保を用意する必要もあります。
オリックス銀行
日本の不動産を担保に、海外不動産ローンを提供しています。
年収が700万円以上や、首都圏・近畿圏・名古屋市・福岡市に居住用不動産を担保にするという条件もありますが、金利は低めとなっています。
日本保証
日本保証が提供している、海外不動産担保ローンは海外不動産を担保とします。
アメリカのハワイとカルフォルニアで取り扱っていますので、これらの地域に不動産を所有している方は検討できるローンです。
HSBC
HSBCはイギリスに本社があり、世界最大級のメガバンクです。
外国人投資家にも融資を行っており、融資率も60%〜85%と高くなっています。自己資金で15%から40%が必要です。
自分の条件にあった金融機関で適切なローンを組もう
国内で不動産ローンを組むのと海外で組むのとでは、メリットやデメリットが変わってきます。海外不動産投資の目的を明確にし、自分の条件にあったローン会社を選ぶようにしましょう。