1棟の不動産を管理するだけでもやるべきことが非常に多いです。これが複数になると忙しくて手が回りません。しかしそれでは物件価値が下がり、入居者の満足度も下がって収益減につながってしまいます。
そこでスマホから使えて管理業務が楽になるアプリをこの記事で紹介します。今物件管理で忙しければぜひご覧ください。
1.不動産管理の内容
不動産管理は大きくハード面の管理をビルメンテナンス業務とソフト面の管理を行うプロパティマネジメント業務に分けられます。
入居者募集や家賃の入金確認、クレーム対応などの入居者対応を「ソフト」面と呼びます。一方で、建物の日常清掃や植栽管理、修繕計画の立案など物件の建物や設備に対する管理を「ハード」面と呼びます。
1-1.プロパティマネジメント業務(ソフト面)
- 賃貸借契約書や重要事項説明書などの契約書類の作成
- 空室ができたときの入居者募集
- 家賃の回収、滞納者への督促・回収、保証会社への事故報告
などが具体的な業務になります。
人を相手にした管理業務になるためマニュアル外のことも起こりやすく、柔軟に対応することが求められます。また家賃の督促・回収ではコミュニケーション能力も必要になってきます。
建物だけをきれいに維持管理するだけではなく、入居者を適切に管理することが大切です。もしクレームが発生したときに対応が遅れたり、ミスがあったりすると解約にもつながってしまい、空室ができてしまいます。
不動産の収益減にもなりうるので、慎重に行いましょう。
1-2.ビルメンテナンス業務(ハード面)
一方でハード面の具体的な業務はこのようになっています。
- 入居者が利用するエレベーターが安全に利用できるように保守点検
- 入居者が快適に生活できるように建物の清掃やゴミの管理、植物の管理
- 外壁や廊下のタイルが経年劣化によってはがれていないかのチェックや修繕計画の作成、工事の管理
こうした保守点検では消防法や建築基準法などの法律に関する知識や修繕箇所の発見や対応、工事の管理には建物そのものに対する専門的な知識が必要です。
ハード面を自主管理するのはハードルが高いので、ビルメンテナンス業務のみを管理会社に委託するという手もあります。自主管理をしていて適切なタイミングで修繕を行えなかったり、工事管理ができなかったりすれば入居者の快適な生活を提供できず、解約になったり、物件価値を下げたりすることにもつながります。
たしかに不動産管理を管理会社に委託すると手数料がかかってしまいますが、専門的な知識がないのであれば、委託した方が結果的には安くするということもあります。
自主管理をこれから行おうと思っているときも専門的な部分は委託するというのがおすすめです。
2.不動産管理を楽にするおすすめアプリ
ここまで紹介してきたように不動産管理業務は多岐にわたります。これらの仕事をオーナーや担当者が1人ですべてやるのは現実的ではありません。時間がどれだけあっても足りないでしょう。
そこで不動産ソフトなど管理業務を効率化するものもあるのですが、今回はアプリに絞って紹介します。アプリなのでパソコンがなくても利用することができ、移動中でも物件の状態を確認できるようになります。
2-1.大家カフェ
大家カフェという名前のとおり、不動産管理会社というよりも個人の不動産オーナー向けのアプリです。
空室対策、家賃管理、リフォームといった大家さんの悩みをITでスマートに解決することをコンセプトに開発されています。
空室対策には大家カフェがもつネットワークを利用して、仲介パートナーが物件の入居募集を行う仕組みです。そしてその業務フローもオーナー自身ですべてやるのではなく、大家カフェの運営会社に担当者がいて、その担当者が入居募集プロセスのサポートをしてくれるようになっているので安心です。
また家賃の入金レポートは専用アプリを利用することで、銀行にいく手間なく簡単に確認できるようになります。
さらに魅力な点として家賃保証がついていることです。家賃の月内入金、原状回復、訴訟費用、更新料なども保証してくれるので支出を減らすことがで、キャッシュフローを安定させることができます。
自分でリフォーム会社を選べるというのも魅力的です。不動産管理会社に物件の管理を任せていると、リフォーム会社は選べないことがほとんどです。相場よりも高いリフォーム会社だったとしても、そのまま依頼するしかありません。
ですが大家カフェでは地域最安値のリフォーム施工店を探すことができます。施工の進捗も写真で報告されて、現場に行って確認する回数を減らしても安心です。
今はまだ東京、神奈川、埼玉、千葉の4エリアでしか提供されていませんが、徐々に拡大予定とのことです。大家カフェの申込みは無料なので、興味があれば一度無料で申し込んだあとに相談するのもおすすめです。
2-2.SSMaintenance
不動産管理のプロが徹底監修した物件管理の現場アプリです。管理業者向けのアプリとなっていて、1人で何百、何千という多くの物件を管理するような方におすすめです。
特に物件管理でも主要な業務となる清掃・点検・修繕をアプリで管理できるようになります。
多数の物件を管理していると清掃や点検は現場に任せっきりになりがちです。清掃業者が入っているはずなのに、入居者から清掃に対してクレームがくるということもあります。
そのようなときにSSMaintenanceを利用すれば、現場から送られてくる写真をもとに清清掃・点検業務が正しく行われているかを把握できます。
また点検の現場ではアプリを使って撮影と設問に応えることで報告書の作成まで完了するようになっています。管理者だけでなく現場の仕事も、現場で終わらせられるようになり、業務時間の削減にもつながります。
15日間の無料トライアルも準備されているので試してみる価値はあります。初期費用は物件数に応じて変わりますがだいたい300万円程度、保守費用は年額が初期費用の20%ということで個人オーナー様には割高かもしれません。
その点も、多数の物件を管理している不動産管理会社向けと言えるでしょう。
2-3.WealthPark
収益不動産の管理を簡単にすることも目的に開発されたアプリです。
アプリ自体は不動産賃貸管理について100以上の経験をもつ不動産プロフェッショナル集団の専門的なアドバイスにより作られていて、不動産デベロッパー、仲介会社、管理会社、銀行、保険会社といった不動産投資の各ポイントで関わる会社の幅広いネットワークを通じて、資産管理をサポートしてくれます。
具体的には家賃相場の調査や入居審査、家賃改修と督促代行といった入居者に対する管理業務から、不動産市場の情報や日本のマクロ経済トレンドなどの情報も集めることができます。WealthParkのサービスはすべて、「資産管理の最適な意思決定」を支援することをコンセプトに設計されています。
日本語、英語、中国語の3つの言語に対応したチャットを利用して、担当者とスムーズにコミュニケーションが取れるのも魅力の1つです。
3.まとめ
不動産管理は対応する範囲も広く、1人ではなかなか難しいでしょう。そして忙しくて手が回らないからといって、日々起こる不動産でのトラブルへの対応を後回しにしていると物件価値が下がり、入居者の満足度も下がってしまいます。
すべてを手作業でやろうとすると限界があるので、今回紹介したアプリなどを利用すれば効率的に不動産管理業務を行えるようになるでしょう。
最初は操作に慣れるのに手間取るかもしれないですが、長期的にはメリットが大きいです。トライアル期間が設定されているものや担当者に相談できるものもあるので、気になったものがあればぜひ問い合わせしてみてください。
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