スペインは移住希望をする人も多かったり、旅行先としても有名な国です。不動産投資においても物件情報を手に入れやすく、比較的メジャーな海外不動産投資先となっています。この記事では、スペインの不動産市場と特徴を解説していきます。
スペインの不動産市場の動向や特徴
スペインでの不動産市場の動向や特徴をご紹介します。2007年に不動産のバブルがあったスペインも現在は回復傾向にあります。さらに、スペインならではの特徴もあるのでご紹介しましょう。
2015年頃から回復傾向
スペインでは、1980年代から不動産価格の高騰が続き、不動産バブルとなりました。その後、2008年のリーマンショックの後には不動産バブルが崩壊します。銀行も不良債権を抱えるようになります。
さらに、2010年代になると欧州債務危機によって銀行経営が揺るがされ、EUに金融支援を依頼するまでになりました。経済回復に時間はかかったのですが、2014年頃になると経済成長がプラスになり、元の水準に戻ってきているとも言えます。
また、2015年を境に不動産価格も上昇傾向に移っており、不動産市場が回復している証となっています。2016年からは不動産価格は上昇傾向をキープしています。回復は緩やかですが、このまま上昇が続くと予想されているのがスペインの不動産市場の現状です。
外国人でも不動産が購入できる
スペインは外国人でも不動産を購入することができます。また、弁護士が同行することで外国人でも銀行口座を開設可能です。特に、光熱費などはスペインの口座から入金することを考えると、スペインで銀行口座を開設しておくべきでしょう。
外国人が不動産を購入する際に必要な書類などは以下になります。
・不動産所有権・担保証明書
・居住用家屋証明書
・エネルギー証明書
・固定資産税
・管理組合証明書
・税金
外国人でも購入することはできるのですが、複雑な手続きとなる点が注意すべきポイントです。
不動産投資ビザが発行される
スペイン政府は2013年から50万ユーロ以上の物件を現金で購入することで、不動産投資ビザを発行できるようにしてきました。不動産投資ビザに伴って永住権も獲得できるのも、不動産投資でのメリットとなります。
永住権は7年間ビザを維持することができれば申請が可能となります。永住権があると、EU圏内であればどの国でも居住や就労が可能です。不動産投資からのキャピタルゲインはあまり期待できないのですが、このEUでの永住権が獲得できるのは魅力的です。
スペインで不動産売買をする場合の注意点
スペインで不動産投資をする際に注意すべき点も見ていきましょう。
税制や購入の流れに精通しておく
先ほども少し触れましたが、スペインでの不動産投資のデメリットとして、手続きが複雑なことが挙げられます。弁護士に頼んで非居住外国人の身分証明書を取得し、銀行口座を開設、弁護士との委任契約など複雑な手続きを行う必要があるのです。
弁護士は物件の調査を行い、税金の支払いで残った義務がないことを確認し、不動産購入価格を支払った後に権利証を購入者に渡します。
上記のような手続きを踏む上で、現地に住んでいないことは大きなデメリットとなります。手続きが複雑になるので、どのような手順になるのかを把握しておく必要があるでしょう。
人口は減少気味
スペインの人口配分は、若年層が少ないという特徴があります。メインになっているのは、40歳から44歳の層です。これはこれから人口が増えていく見込みが少ないという意味でもあります。
人口が増えていっていたとしても、若年層が少ないということは移民に頼っていることを意味します。労働力が確保できないことは、経済成長が見込めるのかを判断するのが難しくなります。労働力の低下は、海外不動産投資をする際に長期的な視点で見た時にデメリットとなるでしょう。
人気のスペインで不動産投資をする
スペインでは、不動産投資によるキャピタルゲインは見込めないもののビザや永住権が獲得できるなどの魅力もあります。不動産市場も回復傾向にあるので、不動産投資先として引き続き情報を取り入れたいものです。