不動産の管理業務を管理会社に委託するときの手数料は賃料の5%が相場です。割合的にはわずかですが、毎月積み重なると大きな金額になります。
手数料が安くても管理業務がずさんな会社では元も子もありません。この記事では不動産管理会社を選ぶときのポイントについても紹介しているので、ぜひご覧ください。
大切な資産を預けている管理会社は本当に大丈夫ですか?
以下から管理会社のチェックリストをダウンロードしてください。
1.不動産管理会社へ支払う手数料の相場はいくら?
所有しているアパートやマンションなどの賃貸物件の管理はオーナー自身がやる必要はありません。不動産管理会社へ委託することもできます。
もちろん委託する以上は、不動産管理会社に対して支払う手数料が発生します。
この手数料は、管理委託料や管理手数料という言い方をすることもありますが、同じことを意味していると考えていただいて大丈夫です。
その手数料の相場ですが一般的な不動産管理会社に管理を委託することになった場合は賃料の5%です。なかみは3%や7%の会社もありますが、基本的な管理業務を委託する場合は5%になることが多いです。仮に、その物件の賃料が50万円であれば、25,000円の手数料となります。
このとき注意点があります。管理会社への委託手数料は入居している世帯数に関係なく総額賃料に対して5%を掛けるのか、それとも入居している人から預かった家賃に対しての5%なのかを確認しておおくことです。
常に部屋が満室で運用できていれば素晴らしいですが、入居者を募集し始めたタイミングや、退去者が出て新しく入居者を募集することになったときには、場合によっては長い期間空室のままになることもあります。
そのときに空室の部屋の分まで含めて手数料を払うことになれば、家賃収入がないのに手数料がかかって大きな負担になってしまいます。
こうしたことから、手数料のパーセンテージは同じであったとしても、手数料の算出方法が違う場合がありますので、不動産管理会社を数社比較してみた上で、検討してみることがおすすめです。
単純に手数料が安いからといって、それだけで判断してしまうとあとから嫌な思いをすることにもなってしまいます。手数料が安くて喜んでいたらきちんと管理されていなくて、物件の価値が下がってしまった。入居者の満足度が低い。となってしまっては本末転倒です。
価格だけでは判断しないようにしましょう。
2.不動産管理手数料を支払うことで提供されるサービス
不動産管理会社に手数料を支払うことで、自分で管理をする手間が省けるというメリットがあります。ただ、管理を委託すると一言でいっても管理業務には複数のやることがあります。建物を見ているだけではありません。
そこでまずは委託することでどのようなサービスが提供されるのかを紹介します。
不動産管理会社に物件の管理を委託した時に提供されるサービスとして、入居者関係・建物関係・募集関係の3つに分けることが出来ます。それぞれの業務内容について順に説明していきますので参考にしてみて下さい。
2-1.入居者関係
入居者からのクレーム対応や、家賃の入金確認、退去立会まで幅広く行ってくれます。
入居者からのクレームというのはいつ発生するか分かりませんので、管理を委託することになった場合、この部分を代わりに対応してくれるということはオーナーにとって非常に助かる部分であると言えるでしょう。
また、家賃の入金についても不動産管理会社の方で行ってくれますし、滞納した人がいるのであればその人に対して督促業務も行ってくれます。
オーナーは毎月送られてくる家賃の送金明細書と、不動産管理会社から振り込まれる明細書の合計金額を確認するだけで済むようになります。
退去立会に関しては、退去者とオーナーの間に立ち、原状回復工事の段取りまで行ってくれることや、部屋の状況が酷ければリフォーム工事の提案まで行ってくれます。
この部分だけを見ても、毎月手数料を支払うだけのサービスは十分にあるのではないでしょうか。
2-2.建物関係
物件を定期的に巡回し、外壁や屋根、設備が劣化していないかを調査して、必要であればオーナーに対して大規模修繕の提案をすることも行ってくれます。
また、オーナーとの取り交わした内容によっては、共用部分の簡易清掃や、敷地内の草刈りまで行ってもらうことも出来ます。
物件を巡回し、修繕しなければいけない箇所を前もって見つけることで、入居者に危険が及ぶようなことを避けることが出来るようになります。
ただ、物件を巡回して建物を見るという行為は簡単に出来ることではありません。管理に力を入れている会社であれば、建物をしっかりと見てくれることでしょうが、そうでない会社だとしたら建物のどの部分を見れば良いのか判断に迷うことでしょう。
物件を見る力が備わっている会社なのかどうかを見極める必要があります。
2-3.募集関係
空室が発生したら次の入居者を決める為にインターネットや店頭広告を利用して、募集をスタートさせるという業務です。お客様から問い合わせを受けたら、営業担当がお客様を連れて内見まで行い、気に入って頂く事が出来たのなら契約業務まで行っていきます。
もちろん、契約金の受領まで代わりに行ってくれますので、オーナーは契約書に記名捺印を行うだけで済むようになります。
また、お客様が入居をする前には入居前チェックをして設備に不具合が無いか、室内は汚れていないかを確認した上で、鍵を引き渡すという所まで行ってくれます。
この募集関係ですが、不動産管理会社によっては募集業務を行っていないという所もありますので、管理を委託する前に募集を行っているかしっかりと確認をすることが重要です。
ただ、募集を行っていないからといって、選択肢から外すのは良くありません。自社で募集を行っていなくても、近隣の不動産会社を上手く活用して入居付けに力を入れている場合もありますので、募集方法についても詳しく聞いておくことをオススメします。
3.不動産管理会社を選ぶ時の手数料以外のポイント
不動産管理会社を選ぶ時には、毎月掛かる手数料がどのくらいかを考えることも重要ですが、その手数料の範囲内でどの程度のサービスを行ってくれるかがポイントになってきます。
例えば、滞納者が発生した時には督促をすることはもちろんですが、家賃を回収することが出来ないという可能性は十分にあります。その場合、回収出来なかった家賃を不動産管理会社で保証する場合もあれば、保証をしない場合もあります。
また、募集関係を行ってくれる不動産管理会社であったとしても、募集業務に力を入れていない場合もあります。
今の時代、インターネットを利用して部屋を探す人が多くなってきていますが、その重要性を理解していない会社もあります。
広告にお金を掛けたくないという理由から、ネット媒体を利用せず、店頭広告や近隣の不動産会社に斡旋を依頼していたのでは、次の入居者が決まる可能性が低くなってしまいます。
せっかく管理を任せたのに、次の入居者が決まらないようであれば管理を委託している意味がまるでありません。
次の入居者を募集して仲介まで行ってくれる会社であったとしても、募集業務にどの程度まで力を注いでいるかを前もって確認しておくことが大事です。
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63点は多いと思うかもしれないですが、それだけ管理会社に任せる業務は多く、それぞれでチェックしなければ満足のいく不動産管理はできません。
4.まとめ
不動産管理会社に管理を委託する時に発生する手数料は3%の所もあれば、7%の所もありますが、相場は5%となっています。ただ、手数料の範囲内でどの程度のサービスをしてくれるかが一番重要ですので、手数料だけで判断するのはよくありません。
サービスの内容については、入居者関係・建物関係・募集関係の3つに分けることが出来ますが、管理を任せている以上これら全てを行ってくれる会社に委託した方が、オーナーにとって負担がかなり減ることでしょう。
これら3つの業務を行ってくれる会社であったとしても、募集業務に力を注いでいない会社もあります。そのような会社に任せた場合、募集業務を疎かにしている以上、次の入居者が決まるまで時間が掛かってしまうことも十分考えられます。
手数料だけでなく、サービスの内容、そして募集業務にどの程度まで力を注いでいるか確認をした上で、不動産管理会社を選ぶようにしていきましょう。
大切な資産を預けている管理会社は本当に大丈夫ですか?