日本からの渡航先としても人気のタイは、不動産価格が上昇していたエリアです。海外不動産投資先としても注目されていましたが、コロナなどの影響があった2020年にはどのような動きを見せているでしょうか?タイの2020年の不動産市場の情報や今後の注意点などを考察いたします。
【2020年】タイでの不動産投資のポイント
タイでの不動産投資で考慮しておきたいポイントとして、不動産価格の推移は比較的安定していることです。経済への打撃は避けられませんが、戸建てやコンドミニアム、さらに土地と複数の分野で安定した動きを見せています。またある程度値下がりした物件もあることから、安価で購入できる可能性も広がっています。
不動産価格推移は比較的安定
タイの不動産価格の推移は、比較的安定していることが分かります。たとえば、Bank of Thailandの不動産価格指数のデータによると、コロナの前後ともに大きな変化は見受けられません。しかし新築物件の販売状況はよくないといえます。
これは外国人の入国がなく、観光業が打撃を受けた結果の数字です。タイ中央銀行は2021年のGDP成長率の予測を下方修正しており、2020年6月時点での予測のプラス5%からプラス3.6%と変更されています。現時点では比較的安定した価格指数推移でも、今後の動きに注目する必要があるでしょう。
コンドミニアムが2020年に減少傾向
2020年はコンドミニアムの供給が絞られているのが現状です。都市部の不動産価格の上昇からマーケット自体が縮小予定になっていました。不動産取引に影響を与える別の点として、土地建物税の導入もありました。
その後コロナの影響によって市場の動きが少なくなる予測です。Bank of Thailandの不動産価格指数のデータでもコンドミニアムだけ値下がり傾向にありました。2020年1月から値下がりが続いている状況なので、今後どのように変化するのか観察が必要でしょう。
安い物件を購入できる可能性も
不動産価格が安くなった物件もあることから、買い時と判断する投資家もいます。コンドミニアムの価格が安くなっているので、投げ売りされた物件を安く購入できると考えているのです。しかし安価で購入できるとしても、今後の価格動向が上昇するかは予測できません。
安い物件で購入できたとしても、今後売却できるのかも分からないことから、慎重な検討が必要です。チャンスであると共に、慎重さが求められる動きといえるでしょう。
タイの不動産投資の注意点
タイでの不動産投資の注意点を見ていきます。今後も不動産は供給されていく見通しですので、一定のニーズはあります。しかしどれほど経済に影響を与えるのか予測が難しいので、動向に注意が必要です。
今後の供給は維持される見通し
建築されている住宅の数は大きな変化がないことから、住宅の供給は引き続きされていくことが予測されています。土地が値上がっているという状況がありますが、住宅供給は変わらないと見込まれています。これは金利引き下げの影響もあるでしょう。
しかしバンコクのコンドミニアムの供給率は低下する予定ですので、どのような物件を選択するかは注意が必要です。供給は継続されるものの、戸建てやコンドミニアムなどの種類の違いに影響される点が懸念されます。
一部住宅ではコロナ禍でも安定
都市部だけでなく郊外でのコンドミニアムの需要が増えています。開発が郊外にまで広がっているので、自己居住目的の物件が取引されています。それでバンコクのコンドミニアムも価格が暴落しないと予測できるでしょう。
郊外にある物件は、自己居住用の家屋となっているので競売の可能性があります。しかしバンコクのコンドミニアムは外国人や富裕層が現金で購入するからです。購入する層の違いから値下がりしているコンドミニアムでも比較的安定すると予測されます。
まとめ
物件供給は継続されると予測されていますが、コンドミニアムなどでは今後の動向に注意が必要です。土地の値上がり、また金利引き下げなどが影響しています。不動産市場に影響を与えるポイントが複数あるので、2021年の動向に注目されます。