カナダは先進国であり、資源国として豊かな鉱物資源や食糧輸出も行っている国です。不動産投資市場が投資家向けに用意されていること、さらに人口増加率が高いことなどから経済成長が見込まれています。
そのカナダの不動産投資はどのような状況でしょうか?今回は、カナダの不動産投資の最新情報をお届けします。
カナダの基本情報
資源が豊かな広い国土に、3,000万人台という少ない人口という特徴があります。しかし、先進国で人口増加もありますし、政治経済も安定しているというメリットがあります。
不動産の面では、未開発地域への土地投資ニーズがあります。未開発地域では、区分単位で投資できることから少額でも購入できるというメリットもあるでしょう。
カナダで不動産投資する場合どのような特徴があるでしょうか?さらに詳しくて見ていきましょう。
カナダの不動産の特徴
カナダでは、地方に行くと木造建築の一戸建ての住宅がメインです。建物の価格も年率で数%上昇する傾向が続いています。都市部になると、集合住宅も多くみられます。
不動産を所有していると、日本と比較して高めの税金を支払う必要があるのが特徴です。その分、キャピタルゲイン税や相続税が日本より低めになっています。
州によって税制も税率も異なる
カナダの場合には、不動産の状況は州によって異なり、税制や税率も異なることは覚えておきたい点です。消費税は連邦税と州税があるのですが、裕福な州の場合には州税が安いのです。
アルバータ州やノースウェスト準州などは州税はゼロで、連邦税のみを支払うことになっています。
しかしプリンス・エドワード島州では、連邦税と州税と合わせると15%になります。物件価格が高い不動産の場合には、消費税の税率が違うことは大きな影響を与えるでしょう。
州によって所得水準も異なることから、税率の違いは賃貸利回りにも影響します。州の違いから産業経済の成長の違いを見極める必要があるでしょう。
カナダの不動産投資の最新情報
カナダで不動産投資をスタートさせる際に参考になる、2020年の不動産情報をご紹介します。
インカムゲインが中心になっていること、またバンクーバーの低調さが気になるポイントです。気を付けるべき点なども見ていきましょう。
経済成長が不動産需要をキープする要因
カナダの不動産市場では、経済成長が需要を後押していると判断されています。経済成長はおおよそ3.7%もあり、この経済成長から雇用成長やビジネスの成長から、不動産需要につながっているのです。
カナダの場合には、米国やメキシコとの協定で、カナダの成長に影響を及ぼすリスクは排除しながらも、隣国の繁栄の良い影響を受けています。結果として、経済成長や低失業率を記録しているのです。
不動産とは関係がなさそうに思える雇用促進や低失業率が、不動産需要と関わっているのです。
インカムゲイン主導になっている
全体的に見て成長している不動産市場ですが、堅調に推移しておりインカムゲインが主導になってきています。投資リターンは成長初期であれば物件を購入して、価格上昇してから販売するキャピタルゲインが狙えます。
しかし、市場が成熟しているので建物が満室になり収益が確保されていることから、インカムゲインに移りつつあるのです。
安定したインカムゲインがあることは、物件の価値を上昇させ、不動産市場に良い影響を与えると予想されています。立地条件が良いなら、その傾向はさらに強まるでしょう。
バンクーバーでは2019年は低調
2019年において、バンクーバーでの不動産市場は低調になっています。2019年6月の売買件数から見てみると、1998年以来の低水準です。
その結果として、住宅平均価格も前年比マイナス10%、コンドミニアムでも前年比マイナス8〜9%の下落を見せています。
海外からは購入規制があることから、高額不動産市場は回復が難しいという考えれています。今後バンクーバーで物件を購入することを検討しているなら、慎重に判断することが求められるでしょう。
産業用不動産の空室率が低い
カナダでは、物流用の不動産のニーズが高くなっており、その結果住宅の必要とされています。
インバウンドの物資供給のニーズ満たすためには、物流用インフィル物件がやはり求められるのです。カナダの主要大都市で、この傾向が見られています。
まとめ
カナダでは、経済成長や人口増加が見込めるので不動産需要は安定していると言えるでしょう。
その一方で、バンクーバーでは不動産市場が低迷しているので、不動産投資をスタートさせるのであれば慎重な判断が必要でしょう。