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不動産管理が学べるおすすめ本5冊を紹介【管理初心者必見】

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1.不動産管理で失敗しないために知っておくべきこと

不動産管理の業務内容は幅広いです。しかも、そのどれか1つでも欠けてしまうだけで、入居者の満足度は下がったり、不動産の資産価値を下げてしまうこともあります。そこでまずは不動産管理で失敗しないために知っておきたいことを紹介します。

1-1.市場のマクロ状況を把握する

不動産投資は物件を購入しただけで終わりではありません。販売用不動産であれば、その物件を購入時の価格より高い価格で買ってくれる人を見つけること、賃貸用物件であれば、その物件に賃貸で住んでくれる人を探すことが大切です。

そうしなければ、各種税金やローンの支払などが投資用不動産からの収益よりも多くなってしまい、損することになります。これらを回避するために、投資用不動産に入居者を集めようと工夫を凝らすことになるのですが、その前に、市場のマクロ状況を把握することも大切です。

マクロ状況とは、周辺地域の人口動態やGDPの変化率、金融政策などです。こうしたマクロ経済環境に対して、一個人投資家が影響を与えられるものではありません。逆にマクロ経済環境の変化に投資家が適応していかなければなりません。

たとえば人口流出が激しい地域で賃貸用物件を運用していたとしても、入居者の募集が今後難しくなるという予測が立てられます。インフレ率が高ければ家賃相場も合わせて高くすることができるかもしれません。広告の仕方や内装などももちろん大切ですが、前提として不動産投資市場がどのようなものになっているか把握することが大切です。

マクロ経済環境を考慮しなかったために費用対効果の悪い投資をしてしまうことにもなります。

1-2.入居者の需要や要望に対応する

マクロ状況だけでなく、実際に住む入居者のことについて、どんな住環境を望んでいて、どんな物件が魅力的なのかを知り、対応していくことも大切です。

昔はユニットバスのマンションが多かったですが、こうしたタイプの物件はもう人気がありません。比較的マンションの条件に寛容な学生であっても、ユニットバスよりもセパレートタイプの物件を選ぶようになっています。特に最近ではセパレートタイプの物件でも家賃が低いところが増えています。

そのほかオール電化がいいのか、オートロックを望むのか、入居者の要望はたくさんあります。すべてに対応することは難しいですが、入居者に長く住んでもらい、高い入居率を維持するためには需要や要望に対応していくことが大切です。

そして対応できないものは諦めるのではなく、それ以外の魅力を作り出す工夫が不動産管理では必要になります。

1-3.クレームがあったときの対応方法

不動産管理にクレーム対応はつきものです。エアコンや給湯器などの設備が壊れた、隣の部屋の生活音がうるさいといった入居者が快適に暮らすためには取り除かなければならないトラブルは迅速に対応しなければいけません。

建物設備が壊れるなどのトラブルは大家さん側の責任で、修繕工事などは時間がかかってしまいます。工事をしている間、その設備を入居者は利用できないために、「使えなかった期間の家賃の割引」や「損害賠償の請求」にまで発展することがあります。まずは設備の故障が自然に壊れたものなのか、入居者の過失または故意によって壊れたものなのかを明確にしながら、素早く対応していくことが大切です。

クレームがあったとしても、適切に対応することでむしろ好印象を持たれ、長く住んでもらえるようになることも考えられます。

一方で、思わず耳を疑ってしまうようなクレームにも対応しなければならないことがあります。たとえばペット不可の物件なのに、ペットを飼っていた入居書から「マンション設備のせいでペットが怪我をしてしまったので、治療費を払ってほしい」というようなものです。

このような理不尽なクレームに対しては毅然とした態度で対応することが大切です。反射的に平身低頭で対応してしまうと相手を増長させることにもなりかねません。不動産管理をしていると様々なクレーム対応に追われますが、1つ1つ丁寧に対応していきましょう。

1-4.家賃滞納者への対応方法

家賃収入は不動産投資家にとって大切な収入源です。たとえ物件が満室であっても、家賃を支払ってもらえなければ収入になりません。家賃滞納者が出ないように入居審査はしっかりと行うことが重要ですが、それでも家賃を滞納してしまう入居者が出てしまう可能性はあります。

そのときに慌てて対応しないでいいように、家賃滞納者への対応方法も知っておきましょう。家賃滞納者のほとんどは、忘れていたり、旅行に行っていて払うタイミングを逃してしまったりといった、「うっかり」が原因です。

このような場合、連絡すればすぐに振り込んでもらえるので大きな問題になることはありません。もちろん「うっかり忘れ」がよく起こる入居者には、家賃の振込日よりも前に通知して忘れないように対処することも大切です。

逆に、お金がなかったり行方不明になったりしてそもそも家賃を支払う気がないというような入居書の場合は対応が異なります。立ち退き命令や裁判などの法的手段を使って厳格に対処します。

家賃の督促方法や立ち退き命令までの手順など、事前に勉強して頭の中でシミュレーションしておくと、万が一のときにも慌てずに対応できます。

1-5.退去時の対応

住環境に不満があるという理由だけでなく、転勤などオーナーにはどうしようもない理由で退去してしまう人をゼロにすることはできません。そのため、不動産管理では入居者を募集するところだけでなく、退去のときにやることも知っておくべきことです。

入居者の退去時には、立会いと修繕箇所の確認や敷金の精算、退去後のクリーニング、そして新しい入居者の募集などやることが一気に増えます。退去時のことを考えていなければ目の前のことでいっぱいになり、退去の対応が終わったあとに慌てて、新しい入居者を探すことになり、家賃収入が途絶えてしまうことにもなります。

基本的には、入居者には退去する1~2ヶ月前には通知するように契約で決めているはずです。そのため、退去する連絡があったときからすぐに、次の入居者を集めるために動き出します。

特に退去時の立ち会いで修繕箇所を確認し、原状回復の方針や費用負担の割合を調整しておくことが大切です。曖昧にしてしまうことで、あとからトラブルになることが多いところなので、原状回復についてしっかりと勉強しておきましょう。

2.不動産管理について学ぶときにおすすめの本5選

不動産経営、不動産管理をするうえで、勉強にもなり、実践的な内容が書かれたおすすめの本を紹介します。

2-1.不動産賃貸管理の実務 改訂第4版

賃貸契約の基礎知識から建物・設備の管理業務といった専門的な知識が求められる内容まで完全に網羅した実践マニュアルです。監修者は旧建設省(現国土交通省)、公団、大手ゼネコンなどで法規、開発担当参事などを主に担当してきています。最近では国土交通大臣登録講習・登録実務講習及び厚生労働省の雇用促進プログラム痛く教育でマンション管理科の開設に携わり、主席講師も務めました。

法律面については特に管理会社などに任せっきりにしているオーナー様も多いですが、その動向を知っておくことは大切です。出版は2014年と少し古いものではありますが、この本で書かれている内容を理解すれば、最新の動向も難なく理解できるでしょう。

民泊など新しい不動産経営に形が広がり始めている今、法律や規制の変化も大きくなっています。時代に合わせた柔軟な対応が求められているからこそ、軽いビジネス書ではなくこのような専門書にも目を通すことがおすすめです。

2-2.入居者を引き寄せ満室御礼! 大家さんのための新空室対策

著者は大家経験ゼロから賃貸経営に飛び込み、現場に体当たりで学んできました。そこで得たもののなかから再現性の高い考え方や方法を紹介しています。今まで空室対策や入居者への対応など学んできたのに、実践できなかったという人には最適な本です。

まず不動産オーナーとして知るべき賃貸経営の業界、不動産会社の現場でなにが起こっているか、ということが書かれています。そこから空室対策には欠かせない不動産会社との付き合い方、関係をより良くしていくノウハウなどの詳しい解説へと続きます。

たとえば、空室対策のなかでやってしまいがちなことが、最初に家賃を減額することです。不動産会社の言いなりになってなんでも承諾していると、満室なのに全然儲からないというようなこともありえます。家賃の減額は最後の手段です。その前にできることを本書では紹介しています。

空室に悩んでいれば非常に参考になるでしょう。

2-3.助けてクマさん! 賃貸管理トラブル即応マニュアル

2005年から今も続いている「賃貸管理クレーム日記」が元になった本です。賃貸管理実務担当者の著者がこれまでに経験されてきたクレームとその対応について詳しく教えてくれます。

賃貸運営をしていると、入居者からのクレームを避けることはできません。建物の老朽化によるトラブルはもちろん、入居者同士のいざこざへの対応、家賃滞納者への督促など次から次に問題は発生します。これは非常にストレスがかかるものですし、想像を超えるクレームが起こることも日常茶飯事です。

クレームは適切に対応しなければ、さらなるクレームを呼び、負の循環にもなりえます。この本で紹介されたクレーム対応テクニックはすぐに役立ちます。物語として楽しんで読める部分と専門的な部分とがちょうどいいバランスで盛り込まれていて、読書が苦手な方でも挫折することなく読み終えることができるでしょう。

不動産オーナー必読の1冊です。

2-4.これならわかる改正民法と不動産賃貸業

不動産賃貸業、不動産管理業などに必要な改正民法のポイントをわかりやすく解説した本です。2017年5月26日に成立したこの改正は実に121年ぶりの大改正です。公布は6月2日だったので、3年以内の施行という決まりから2020年6月1日が施行日と予想されます。それまでに私たちは法改正に準備していく必要があります。

ですが、「法律」と聞くと難しい日本語が書き連ねられている印象を持ち抵抗感が生まれてしまうことが多いです。そこでこの本では2ページ見開きで図表もある構成になっていて理解しやすい工夫がされています。

本では「保証ルール」、「賃貸借ルール」、「その他のルール」の大きく3分野に分けられています。そのなかで、法改正の内容や変更点の比較といった表面的な内容で終わるのではなく、その変更が実務にどのように影響するのか、その変更からどのように考えて動くべきかの判例も紹介されているので、より実践的です。

法改正は決定したため取り消されることはまずあり得ませんし、施行されると「知らなかった」では済まされなくなります。これからの不動産投資の基礎知識として読むことをおすすめします。

2-5.マンション管理 修繕・建替え 徹底ガイド2018年版 (日経ムック)


国内の新築マンション供給戸数は2009年までの20年間がピークとされています。そして今は当時建設されたマンションの大規模修繕や建替えが始まるタイミングです。また入居者の高齢化や人口減少にともなう空室の増加、建築コストの増加などの課題もあり、円滑に運営されている管理組合でも修繕工事などの合意を作ることが難しくなっています。

合意できないからといって放置していては、建物の老朽化は進み、住環境の悪化につながります。それは不動産の資産価値の下落にもなってしまうものです。

この本では、マンションの管理組合を適切に運営するという視点で、今は問題がなくてもこれから起こりうる問題とその対処法などを解説しています。実際にうまく対応できた管理組合への取材記事も含まれているのでケーススタディとしても役立ちます。

所有している不動産の資産価値を維持するためにも読みたい1冊です。

3.不動産管理は本でもしっかり学ぼう!

不動産管理で失敗しないために知っておくべきこと、そして、実務的な内容が学べる本について紹介しました。不動産投資は物件選びだけで終わるわけではありません。適切に管理して資産価値を維持し、入居者にとって魅力的な物件であることが利益を得るためには大切なポイントです。

物件を購入したあとは、管理会社に任せっきりという方も多いですが、法改正や空室対策、クレーム対応は知っていて損するものではありません。適切に管理されているかを確認するときにも重要です。

この記事で紹介した本は専門的な内容のものではありますが、それぞれ読みやすい工夫がされています。ぜひ一度読んで、中身を把握しておきましょう。

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賃貸”住まい”の新しいカタチを提供するEdge編集部が記事を書きました。

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