団地と聞くと古い集合住宅というイメージがありますが、投資額を抑えながらも家賃収入を得ることができる方法として注目されています。もちろんメリットだけでなく、デメリットを抑えておかなければ出口戦略に困ってしまうケースもあります。
今回は、団地投資について詳しくご紹介しましょう。
団地投資とは?
団地投資とは、団地で不動産投資を行うものです。そもそも団地というのは、UR都市機構による公団住宅や自治体による公営住宅のことを指します。
不動産投資には、マンションやアパートなどの種類がありますが、団地投資の場合には公営住宅やUR都市機構の物件を投資先とします。団地の場合は、近隣にスーパーや病院、さらに学校などの施設が併設されていることがあります。
賃貸で住む方が多い団地ですが、中古物件として売りに出ている場合には一般的な中古物件と同じように取り扱いできるのが特徴です。
団地投資のメリット
団地投資のメリットとして、物件価格が安いことや入居期間が長い期待ができるなどがあります。万人受けする物件ではないとしても、投資先としてのメリットがあります。
物件価格が安い
団地投資の対象となる物件は、40年から50年ほど経過していることが多く、安価に手に入れることができます。不動産投資の場合には、融資を受けて投資用不動産を購入してローンを返済することが一般的です。
しかし団地投資の場合には、比較的安価に物件を購入できるので、物件によっては現金購入も視野に入るでしょう。大きな借り入れを避けて投資できるのがメリットです。
敷地内で生活圏が形成されていることもある
敷地内に生活圏が形成されていることがあるのも特徴です。団地の周辺にはスーパーや学校、また公共施設が併設されていることがあるので、生活を始めやすいケースが多いです。
駅から遠い立地でも、スーパーや公園など子育てをしやすい環境になっていることが多いので、賃貸ニーズがあるエリアも多いことはメリットとなります。
入居期間が長い傾向がある
団地はファミリー向けの間取りになっているので、単身者向けの物件よりも賃貸契約期間が長い傾向があります。単身者向けの物件は転職や転勤が多くなることもあり得るのです。
契約期間が短く頻繁に入居者が入れ替わるワンルームなどと比較すると、空室リスクが低くなるのは投資先としてメリットとなります。
建て替えがある場合がある
築年数が経過した物件の場合には、修繕が求められます。壁や天井などリフォームで修繕できるところは問題なかったとしても、大規模の修繕が必要となると建て替えとなることもあります。
建て替えになると費用が掛かるのですが、積み立てられた修繕積立金や建て替えで増えた部屋を販売することで建築費用を抑えることがあるのです。もちろんすべてのケースで建て替えに至るわけではありませんが、安く新築物件が手に入る可能性はあります。
団地投資のデメリット
団地投資のデメリットも見ていきましょう。築年数が経過していることや間取りなどから一般の物件とは異なる点を考えておく必要はあります。
建て直しが実施されないこともある
建て直しが実施されないケースもあるので、見込んでいた売却益が得られないことはあります。例えば、建て直しに反対する人が多かったり、周辺の需要があったりするかによっては建て直しの計画が成立しないこともあります。
売却益を考慮して購入していると、大きな損失を被る可能性があるのです。家賃収入で収支計画が合うのか慎重に検討しておく必要があります。
賃料下落の可能性がある
団地は築年数が経過しているので、賃貸ニーズが限られている可能性はあります。団地は5階までのことが多く、エレベーターが設置されていない物件も多いです。そこで3階以上の物件の場合には、入居率が低くなり思ったように家賃収入が得られないことあります。
低層階であっても、入居が思わしくないと賃料を下げないと入居者が決まらないことは考えられます。駅から遠いエリアであれば、賃貸ニーズがどれほどあるのか検討しなければいけないでしょう。
まとめ
団地投資は比較的安く投資物件を購入できますが、どのようなリスクがあるのかを検討しておく必要はあります。どの投資物件でもリスクを考慮するのは同じですが、団地という周辺環境を考えておく必要があるのです。
ニーズに高い物件で、特性を活かして団地投資をすると良いでしょう。