海外不動産投資をするには、目的となる土地の状況や不動産市場を理解しておく必要があります。この記事では、観光都市として有名なオランダの不動産市場や不動産を購入するのにおすすめのエリアなどをご紹介します。
オランダでの不動産投資
オランダは総人口170万人ほどで大きくはない国ですが、多文化主義政策が進んでおり、移民が多いこともあってか不動産投資先にもなっている国です。
移民が多いということは、世帯数も増加し住宅の需要が伸びることにも繋がり、不動産投資から見れば有利な条件となるでしょう。
外国人でも不動産の購入は可能
オランダでは不動産の購入は外国人でも行えます。個人や企業でも土地や建物の売買が可能となっているので、不動産投資はしやすいと言えるでしょう。不動産の賃料が高騰している都市もありますので、不動産投資の狙い目となるでしょう。
不動産市場は高騰気味
最近では、オランダの不動産市場の高騰が注目されています。2017年頃から不動産市場がさらに向上してきており、金融危機以前の過去最高額ともなっています。複数の都市で不動産価格が上昇しており、2018年にはアムステルダムで年間上昇率が12%、ハーグでは24%、ロッテルダムで15%の上昇率となりました。
不動産価格が上昇していることには、住宅の供給不足が続いていることが理由となっています。不動産連盟のデータでは、住宅を売りたい人が自分の住みたい家を見つけるまで売却を待つこと、また投資家が不動産に投資をすることから住宅価格が上昇する傾向があります。
人口増加が見られている一方で、住宅の供給が追い付いていない現状から、2018年は不動産価格が市場最高になりました。オランダ不動産協会2018年の平均販売価格は約3,800万円となり、販売までの期間も短くなっています。
オランダでの不動産投資する注意点
オランダで不動産投資をする際に注意点を見ていきましょう。
アムステルダムは投資目的の不動産購入ができない
オランダの首都アムステルダムは、投資目的で不動産の購入を抑制し不動産価格の高騰を防ぐため、新規建設の不動産を投資目的で購入できないようにする働きかけをしています。
不動産投資目的で不動産を購入すると外国人向けに高い家賃になり、一般市民が家賃を払えないという問題が起こります。そこで、新しく建設される住宅に関しては購入した不動産を賃貸するのが禁止される方向性になります。
中古住宅についてはどのように法整備されるのか注目です。今後詳細な条件が検討されますが、アムステルダムに投資目的で新築を購入するのは難しいでしょう。
家賃の上昇率が減少気味
別の点としては、家賃の上昇率は減少気味ということもあります。2019年4月時点では、全国の上昇率が4.9%となっています。全体としては減少気味であっても、大都市周辺ではこれまでと変わらず上昇傾向があるのも特徴です。
ハーレムやアルメールなどで大幅に上昇しているのですが、全体として見るならば高騰する可能性は少ないと予測されています。今後、人口増加と不動産価格のバランスがどうなるのか注目です。
オランダのおすすめの都市
オランダの都市の中でおすすめできる都市をピックアップしてみます。
アムステルフェーン
アムステルフェーンは日本人も多く住んでいる都市で、オランダにいる駐在員が住んでいることが多いエリアです。人口は8万5千人ほどの都市で、夏は快適で冬が冷え込みます。
アムステルダム都市圏内にあることもあり、直通のメトロなどがあるので交通の便が良い都市でもあります。アムステルフェーンの人口の約11%が外国人なので、住宅の需要も高いことが魅力です。
ロッテルダム
ロッテルダムも人気のエリアです。特徴として、アムステルダムよりも物価が安いことが挙げられます。アムステルダムは人気のエリアということもあり賃貸や物件の価格も高いですが、ロッテルダムなら競争率が低いことが見込まれます。
オランダ第2位の都市でもあるので、近代的なビルが立ち並んでおり、住宅も広がっています。不動産投資においても、人口が多いことから狙い目となる都市でしょう。
アルメール
アルメールはアムステルダムから電車で約30分の距離にあり、2018年には賃料が年間20%も向上するなど、不動産の高騰が目立ちます。
干拓によって作られたこの街は、近代的な建造物が経ち並ぶエリアです。新しくできたエリアで、どのように不動産市場が変化していくのか注目の街でもあります。
不動産価格の推移に注目
オランダはアムステルダムのように、高騰している不動産価格を抑制する動きが出てくる可能性もあります。不動産価格の上昇は投資の面では有利に働きますが、政策などで規制されていくのか今後の動きに注目しましょう。