不動産管理会社の仕事は大きく4つに分かれます。小さな会社であればその全てを担当することもあり、非常に忙しい毎日となるでしょう。
この記事では平均給料や不動産管理会社に向いている人についてもお伝えしています。これから不動産管理会社に就職しようと考えていれば参考としてぜひご覧ください。
以下はedgeで運営会社であるエスタス管財社長が考える管理会社の仕事についてです。合わせてご覧ください。
管理会社を就職先に選ぶべき4つの理由【管理会社社長が語る】
もくじ1、中小企業、ベンチャー企業で働く理由2、管理会社で働くメリット3、”その”管理会社で働くことを選ぶ理由4、edgeを運営するエスタス管財はどんな会社か?初めての就職にしろ、転職にしろ就職先選び
1.不動産管理会社の仕事内容
不動産管理会社と聞いたとき、離職率が高くきついイメージを持たれている方がほとんどです。実際のところどうなのか、この記事でお伝えしていきます。
まず不動産管理会社の仕事は「入居者対応」・「空室募集」・「物件の維持管理」・「オーナー対応」の4つに大きく分けることが出来ます。
それぞれの仕事内容について説明していきます。
1-1.入居者対応
アパートやマンションなどの物件を管理している以上、入居者からのクレームに対応をしなければいけません。クレームと一言でいっても他の住人とのトラブルから設備の故障、雨漏れや上階からの漏水まで幅広くあります。
クレームの連絡は突然来ることが多く、場合によっては入居者の怒りを鎮める所から始めないといけませんし、緊急を要する時はすぐにでも対応をしなければいけません。管理している戸数が多ければ多いほど、それに比例してクレームの数も増えてきます。
また、入居者が家賃を滞納した時には督促業務を行わなければいけません。家賃を滞納する人というのは、ただ単に支払いを忘れていた人から、お金が無いから支払うことが出来ないという人まで様々です。払い忘れていた人であれば連絡するだけでスムーズに支払ってくれますが、意図的に、「支払うことができないから」支払わなかった人の場合は大変です。
なかなか連絡が通じないこともあり、保証人に連絡しなければならないこともあります。それで払ってもらえればまだいいのですが、なんだかんだと理由をつけて払おうとしない入居者・保証人もいます。このような方に督促行為をするのは精神的に非常につらいものとなります。
そして退去をする人がいる場合は、退去立会をした上で、原状回復工事の見積もりを業者に依頼し、退去者とオーナーそれぞれの費用の負担割合を決めなければいけません。
他にも賃貸借契約の更新の時期が迫ってきた時には、更新後の賃貸借契約書に記名捺印を契約者にしていただく必要もあります。入居者対応では、本当に入居者に関するすべてのことを担当するという考えが必要です。
1-2.空室募集
部屋は過去の入居者が退去したからといって、黙っていて次の入居者が勝手に決まるというわけではありません。空室が出た物件の資料を作り、ネットや店頭、近隣の不動産会社に広告活動を行わないことにはお客様からの問い合わせや内見へと進まず、入居者も決まりません。
お客様に部屋を見ていただき、気に入っていただくことが出来たら契約をして初期費用の受領や入居日に鍵を引き渡すことも大切な業務です。
この業務に関しては、不動産管理会社によって違ってくる部分でもあります。賃貸営業を行っている会社であれば、この業務を管理担当が行うことはまずありません。ですが、営業がいない会社であれば、管理担当がやらなければいけない場合もあります。
小さな会社であれば担当というよりもすべての業務を担当します。
1-3.物件の維持管理
管理している物件を定期的に巡回し、物件の維持管理をする業務です。維持管理というのは、共用部分の清掃や敷地内の草取り、破損している部分がないかの確認、外壁や屋根など劣化している部分がないかをチェックすることです。
このような業務は、不動産管理業務の中でも「ビルメンテナンス業務」と呼ばれます。物件の維持管理を正しく行うには消防法や建築基準法、原状回復におけるガイドラインなど様々な法律の専門的な知識が求められます。
オーナーから管理を任せて頂いている以上、このような業務もしっかりと行っていく必要があります。
1-4.オーナー対応
オーナーに対して取りまとめた家賃の送金や送金明細書の郵送、退去者が出た時の原状回復工事の提案、外壁や屋根などの大規模修繕工事の提案などをする必要があります
お金が発生することに関しては、オーナーに相談しないことには作業を進めるわけにはいきません。担当者からみたときには必要不可欠な工事でもオーナーから渋られることもあります。その場合は、しっかりとオーナーに説明して工事の必要性を納得してもらうような対応もしなければなりません。
また、オーナーというのは何もその物件の近くに住んでいる人とは限りません。県外や海外に住んでいる人もいますので、状況を上手く説明する為にも、やり取りには細心の注意が必要です。
2.不動産管理業はきつい?
管理業務の仕事だけを見ても、やらなければいけないことは数多くあります。もし、部屋探しをしているお客様の対応もしなければいけないのであれば、想像を絶するきつさであることは間違いありません。
入居者からのクレームに関しても、内容によっては罵声を浴びせられることも多々ありますし、家賃滞納者の自宅に訪問をした時には、電気・ガス・水道が止められている中、生活をしている滞納者の姿を見ることになるかもしれません。
退去時の原状回復についても、金額に納得が出来ないから支払いたくないという入居者もいます。入居者だけならまだ良いですが、オーナーにも言われることがありますので、両者の間に立たされた時にはどう解決して良いのか分からない時も出てくるでしょう。
物件を定期的に回ったとしても、知識が無いとどの部分が破損しているのか分からないことがありますので、常に勉強をしていく必要があります。
昔に比べて自殺や孤独死が増えてきていますので、その対応をしなければいけない時は本当に大変な思いをすることでしょう。
このような理由から、離職率が高いというのもうなずけるのではないでしょうか?
3.不動産管理会社の給料はいくら?
転職サイト大手の「転職会議」では不動産会社の年収は、全世代平均年収が435万円となっています。(https://jobtalk.jp/salary_matome/jobs/254)
地元で展開しているような不動産管理会社の場合だと、その会社によって変わってくる部分ではありますが、年収300万円前後が相場と考えておいた方がいいです。
営業の仕事もしなければいけないのであれば、歩合を採用している会社も多いですので、頑張り次第では年収1,000万円に届くかもしれませんが基本給だけでいくことはほとんどありません。
また、最初は年収が低くても、役職を与えられた時は給料が一気に増える会社もあります。ですが、仕事内容と給料を比べてみた時に、決して高い給料だとは言えません。
4.不動産管理会社 業績ランキング TOP5
不動産管理会社の中でも業績ランキングがTOP5に入っている会社は、どのような会社なのかを説明していきます。
4-1.株式会社東急コミュニティー
マンションの管理戸数が50万超、ビルやその他の管理戸数が1,000超となっています。マンションだけでなくビルや公共施設まで管理しているので、色々な物件を見て歩くことができます。
社員の働きやすさ向上のための取り組みで「労働環境No.1」を目指してもいて、不動産管理会社の中でも働きやすいでしょう。女性活躍推進マークも取得していて、男性社会と言われる不動産業界の中でも積極的に女性が活躍しやすい環境の整備にも取り組んでいます。
4-2.大成有楽不動産株式会社
マンション管理運営、ビル・施設マネジメント、公共施設管理運営まで幅広く行っている会社です。不動産の仲介も行っているので、配属によっては賃貸だけでなく売買の勉強をすることも出来るでしょう。
大成有楽不動産株式会社はプロパティマネジメントとビルマネジメントが一体となっているところに強みがあります。別会社になることが多かったソフト面とハード面の窓口が1つになっていることから、働くには広く知っておく必要がありますが、その分キャリアアップには最適です。
4-3.株式会社レーサム
不動産投資に詳しい会社ですので、オーナーにとっても安心して物件を任せる事が出来る会社であると言えます。不動産管理の仕事を極める為にも、不動産投資について知っておくことが出来れば自分にとって強力な武器となることは間違いありません。
お客様に最適な不動産投資物件を案内するため、不動産や税務、会計だけでなく、その歴史についても日々研究を重ねています。働きながら不動産投資に関するあらゆることが学べます。
4-4.スターツアメニティー株式会社
管理戸数約49万戸、月極駐車場台数約8万1,000台、時間がし駐車場台数約3万7,000台と膨大な数の物件、駐車場を管理していて、その数は年々増えています。
これらの入居者・契約者の募集はインターネットを最大限利用しており、オーナーが自分の物件の情報をいつでもWeb上で確認することが出来たりする、「見える化」を採用しています。
不動産業界もIT化が進められる今、先進的な企業といえます。これからの不動産管理会社のあり方を学ぶ意味でも非常に参考になるでしょう。
4-5.日本管財株式会社
マンションやビルだけでなく、病院の管理まで行っている会社です。
入院患者がいる以上、細かい所まで配慮した管理をしていることは間違いありません。病院という特殊な管理を経験してみることが出来れば、他の人材に比べて自分だけの強みとなり、今後のキャリアップを考える上でもよくなるでしょう。
また人材育成にも力を注いでいる会社で、採用されたときには1日かけて本社で研修が行われます。ここで基礎的な業務に関する知識を学んだあとは、年に1~3回開催される定期研修を受けることもできます。
そこではそれぞれの部門や担当、役職に特化したスキルを磨き、自身のスキルアップに活かせます。業界未経験者にもしっかりとした研修が準備されているので挑戦しやすく、着実に実力をつけていけるでしょう。
5.不動産管理会社に求められる人材
不動産管理会社の仕事内容を見て頂いた方は既にお気づきかもしれませんが、入居者やオーナーにきつい事を言われたとしても、それに耐えられるくらいのメンタルの強い人が求められることは間違いありません。
建物の設備に詳しい優秀な人であったとしても、メンタルが弱いのであれば仕事が長続きするようなことはありません。最初は仕事が出来ない人でも、年数が経つにつれて仕事を覚えていくことが出来るので、メンタルが強い人の方が教える側としてもやり易いことでしょう。
世の中には良い人から変な人までたくさんいます。色んな人を観察するのが楽しいと思えるような人はこの仕事に向いているかもしれません。
6.まとめ
ここまで不動産管理会社の仕事内容について説明してきましたが、入居者やオーナーの対応だけでなく、物件の維持管理まで行わないといけません。規模が小さい会社だとこれらの業務の他に、営業の仕事もするようにと言われてしまうこともあるでしょう。
営業の仕事をしたくないのであれば、面接の際に仕事内容について細かく確認しておくことが大切です。
入居者からのクレームというのは24時間関係なく突然連絡が来ます。緊急を要する場合は、夜中や休日であったとしても対応をしなければいけない時もありますし、対応が遅くなれば罵声を浴びせられることも多々あります。
また、メンタルが弱い人だと、心が病んでしまい退職をすることになってしまいます。例え給料が良かったとしても、メンタルが弱いと長続きしないことは確実ですので、自分自身としっかり向き合い、入社して良いものなのかどうかを考える必要があります。
本当にきつい仕事ではありますが、不動産の世界を極めたいという強い志があるのであれば、きっと頑張って仕事をすることが出来るでしょう。
以下はedgeで運営会社であるエスタス管財社長が考える管理会社の仕事についてです。合わせてご覧ください。
管理会社を就職先に選ぶべき4つの理由【管理会社社長が語る】
もくじ1、中小企業、ベンチャー企業で働く理由2、管理会社で働くメリット3、”その”管理会社で働くことを選ぶ理由4、edgeを運営するエスタス管財はどんな会社か?初めての就職にしろ、転職にしろ就職先選び