観光都市として知られているオランダでも不動産投資が行えます。しかし不動産投資を成功させるために、不動産市場や状況を把握しておく必要があるでしょう。
感染症の影響がある2020年には、オランダの不動産市場はどのような変化を遂げたでしょうか?
【2020年】オランダの不動産市場の変化
2020年のオランダの不動産市場の変化をご紹介しましょう。不動産価格は継続して上昇していることがオランダの不動産市場です。さらに詳しくご紹介します。
コロナ禍でも不動産価格は上昇
コロナ禍で経済への影響は避けられませんが、不動産価格は上昇を続けています。2020年8月の不動産価格は2019年度同時期と比較して、8.2%も上昇しました。また全国の平均不動産価格も、333,277ユーロと過去最高額を記録しています。
2009年の金融危機のときには不動産市場にも影響がでましたが、コロナによる不動産市場への影響は出ていません。政府は住宅建築を推し進めたいという動向はありますが、住宅不足から不動産価格は上昇し続けています。
不動産取引額が上昇している
2019年には住宅不動産取引総額が過去最高を記録したので、今後の住宅市場の伸びが期待されています。海外投資家からの投資も多くなっており、2018年には賃貸物件の30%は海外投資家によって購入されたものです。
人口増加が続いているオランダでは、投資先としての人気も継続しています。人口増加によって、道路や街の整備が進んでいることも、今後の成長が期待されている要因です。
アムステルダムでは地下鉄が開通したり、郊外への鉄道網の整備が進められています。活気を与える変化があるからこそ、今後の市場の動向に期待されます。
慢性的な住宅不足
オランダは出生率は減少傾向にあるものの、移民が多いので人口が増加しています。英語でコミュニケーションが取れること、ヨーロッパ諸国へのアクセスのよさ、恵まれた子育て環境などが人気の理由です。
移民が多くなると、住宅需要が高くなります。オランダは慢性的な住宅不足に悩まされており、需要を満たすために社会住宅などが提供されています。
オランダで不動産投資する際の注意点
海外不動産投資先として、オランダを検討しているなら、エリアや仲介業者に注意しておくべきでしょう。投資目的での購入に制限があったり、商習慣が異なっているからです。
アムステルダムで投資目的での住宅購入の禁止
都市部での価格の上昇が止まらなかったことから、アムステルダムでは投資目的での住宅購入の禁止が決まりました。慢性的な住宅不足が見られましたが、投資目的で購入した業者が非常に高い家賃で駐在員や外国人に家を貸していたからです。
住宅の購入は自分で住むことが条件とされ、すぐに賃貸にすることはできません。古い住宅には規制が適用されるかは未定となっています。
またアムステルダムでは民泊への規制も強化されているのが特徴です。今後の不動産市場に影響を与えかねない要素です。
賃貸ならオーナー側と入居者側で業者利用する
賃貸をするときには、オーナー側と入居者側に業者が必要となります。双方の業者が代行してくれるサービスがあるので、どちらも利用できます。
入居者側の業者は、英語に不慣れな物件所有者ともコミュニケーションを取り、成約できるようにサポートしてくれます。また不利な契約にならないようにサポートするのが仕事です。
オーナー側は不動産業者が仲介者として、入居者を募集して入居付けします。日本の場合には、不動産業者が仲介や媒介をしますが、オランダでは代理や代行という違いがあるのです。不動産の取り扱いが方法が異なることを念頭に置いておきましょう。
まとめ
住宅不足のオランダでは、不動産価格が上昇しており、感染症の影響を受けていません。全国の平均不動産価格も過去最高になるほどです。不動産の取引額も上昇しており、今後の開発に期待されています。
アムステルダムでの投資目的の住宅購入の禁止などは投資を検討しているときに考慮したいポイントです。またオランダでの商習慣の違いにも注意しているとよいでしょう。