様々な外貨で資産を持つことができる海外不動産投資にはメリットもあります。それと共に、海外不動産であるが故のリスクもあります。しかし、様々なリスクは対策方法を知っていることで軽減できます。
本記事では、海外不動産投資におけるリスクや対策方法についてご紹介します。
考えるべき海外不動産投資のリスク
考えることができる海外不動産投資のリスクは以下の通りです。
- 経済情勢のリスク
- 不動産のリスク
- ローンのリスク
- 管理のリスク
- プレビルドのリスク
- 都市開発のリスク
それぞれのリスクの内容と対策方法まで見ていきます。
経済情勢のリスク
海外不動産の場合には、売買を外貨で行うので為替レートによって価格が大きく変動します。円高が進むと、売却時に日本円に換金すると不利になるのです。為替レートによっては、売却時に高く売れたとしても日本円にした時に、為替差異によって収益がマイナスに転じてしまうこともあります。
例えば、マレーシアのリンギットの場合では、為替レートが1リンギット約35円の時もありましたが、2019年12月時点では1リンギット約26円です。数年の間にこれまで為替レートが変化するので、売却時に経済状況や為替レートがどう変化するのかは重要なポイントです。
海外不動産を始める前には、現地通貨の為替レートの推移や経済状況を理解しておく必要があります。
不動産のリスク
海外不動産投資のリスクには、不動産市場のリスクもあります。海外の投資マネーが入ってくると、不動産バブルが崩壊するというリスクです。
住宅の供給が過剰になると、投資家から投資マネーが引き上げられることもあり、そうなると建設された建物は買い手がつかなくなることもあります。不動産価値の情勢を見極めて、どこに投資するのかが重要になります。
ローンのリスク
海外不動産投資では、現地の銀行からのローンも重要になります。
現地の銀行でローンを組むことになるので、融資が最後まで通るかが問題です。銀行に担保価値について納得してもらえるのかや買い手が付かなかった場合のリスクも懸念されます。
ローンでトラブルがあった時に備えて、現金を用意しておくことが対策となります。
管理のリスク
海外では、日本のようにしっかり物件を管理できないことがあり、特に新興国の場合には、この傾向が強く見られます。
オーナーは日本にいないので、不動産投資において管理会社を見つけることが重要です。物件のメンテナンスを安心して任せることができるのか、またメンテナンスを滞りなくできるのかは、海外不動産投資においてリスクになるでしょう。
プレビルドのリスク
プレビルドというのは、物件が完成する前に代金の一部を振り込んでおくことを言います。
プレビルドでは、キャピタルゲインを得られるというメリットがある一方で、物件が完成しない、資金効率が悪いなどのリスクがあります。どのようなプロジェクトなのか、現地に詳しいデベロッパーと取引することが大切です。
都市開発のリスク
都市開発が変更になることもリスクとなります。海外では突如として開発の変更があるケースも考えられます。
そうなると、開発予定で進められていた建物の価値が下がってしまうリスクがあります。国家プロジェクトであっても、詳細を確認して長期プロジェクトを見極めていくことが大切です。
海外不動産のリスクに備える方法
海外不動産投資のリスクに備える方法を見ていきましょう。
海外不動産投資の知識を蓄える
まずは、海外不動産投資の知識を蓄えることです。海外不動産投資には、日本では考えられない習慣や手続き方法がある可能性もあります。
スムーズに取引をするには、現地の不動産売買に関する知識を取り入れることがポイントとなります。懸念される点があるならば、解決方法も調査しておくならば、海外不動産投資を成功させることが可能です。
日本の常識を一回忘れる
日本では、管理会社や仲介会社がきめ細かくサポートしてくれるでしょう。しかし海外では、日本で当たり前と思っていたことも当たり前でなくなります。スムーズに取引をするためには日本の常識を忘れて、現地のデベロッパーとコミュニケーションを取ることが必要となってきます。
海外不動産投資のリスクに備えて投資する
海外不動産投資には、日本の不動産投資にはないメリットがありますが、それと共に本記事で取り上げたようなリスクもあります。リスクに十分備えて、海外不動産投資を成功させましょう。